米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)が金融システム不安を増幅し、日経平均株価は前営業日比605円04銭安の1万1609円72銭、東証株価指数(TOPIX)は同59.63ポイント安の1117.57と、ともに大幅反落。

東証1部銘柄の84%が下落する全面安の展開。上昇は13%だった。出来高は26億0639万株、売買代金は2兆6050億円。業種別株価指数は33全業種が下落。特に鉱業、保険業、その他金融業、不動産業、証券、商品先物取引業、銀行業の下げが目立った。

「リーマンショック」と、それに伴う急激な円高で市場心理が急速に冷え込み、日経平均は取引開始直後に心理的節目とされる1万2000円や年初来安値を一気に割り込んだ。その後も安値圏での値動きが続き、2005年7月以来3年2カ月ぶりの安値水準で取引終了。下げ幅は今年5番目の大きさだった。

前週末には「身売り」観測が流れていたリーマンが、結局破綻(はたん)に追い込まれたことで、市場は「(同じく経営難に陥った)保険最大手AIGもどうなるか分からない」と、連鎖破綻を警戒。こうした不信感が金融株などへの強烈な売り圧力につながっており、「米金融機関の経営危機が峠を越えるまで株価低迷は続く」との悲観論が大勢を占めている。

いや、落ちも落ちたり6百円超とは恐れ入った。当面、米国の金融環境が落ち着くまで株価は低迷するだろう。米国金融不安に端を発したドル信用不安による円高も株価にはマイナスに働いたようだ。でもここまで落ちると明日は買い安感から反発するかもなんていうのは甘い見通しだろうか。優良株を長期に保有するなら今は買い得と思うが如何なものだろう。

次に原油だが、

15日のニューヨーク・マーカンタイル取引所の原油先物相場は、米金融市場の混乱で世界的な景気減速懸念が強まったことを受け急落した。指標である米国産標準油種(WTI)の10月渡しの終値は、前週末終値比5.47ドル安の1バレル=95.71ドルと100ドルの大台を割り込み、終値ベースで2月15日以来、7カ月ぶりの安値水準となった。通常取引終了後の時間外取引では一時91ドル台後半とことし2月以来の安値をつけた。

米証券大手リーマン・ブラザーズの破綻(はたん)や保険大手AIGの経営危機などを受け世界経済の先行きへの懸念が増したことで、エネルギー需要の一層の減退に対する不安が高まった。ハリケーン「アイク」の石油関連施設への被害が小さかったことも原油価格の先安感につながった。


これもあっという間に1バレル100ドルを割り込んでなお下げが続いている。当面原油も1バレル90ドル辺りを軸にした値動きが続くものと見られる。これは良いことなのだろうがこの程度では好材料とはならないようだ。

そして大幅なドル安が急激に進行した為替だが、

連休明け16日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻(はたん)を受けた金融不安を背景に、ドル売りが継続。夕方には5月下旬以来となる1ドル=103円61銭まで下落した。午後5時現在は103円71―74銭と前週末(午後5時、107円49―52銭)比3円78銭の大幅ドル安・円高。

前日米国株式市場が500ドル超急落した流れを受け、日経平均株価も605円04銭の大幅反落。米国発の金融不安の広がりを懸念して、低金利の円を売って高リスク商品を運用する円キャリー取引が巻き戻され、ドル安・円高の流れが継続した。「日本の金融機関の損失は欧米に比べて少なく、資金の避難先として円が買われやすい」との見方もあった。

市場の混乱を受け、日銀はこの日、2兆5000億円の緊急資金供給を実施。欧州中央銀行(ECB)も緊急オペを同日に行っており、市場では「金融市場安定化のため各国が協調資金介入を行っているようだ」との声が聞かれた。

この日夜には米FOMCが開かれる。バーナンキFRB議長の発言が注目されるが、「タカ派色を出さずに金融市場に配慮を示し、事態の収拾に努める発言となりそう」との予測があった。また、一部では米当局が緊急利下げに踏み切るとの観測もあるが、今回は最終手段である利下げは行わないとの見方が優勢のようだ。

とさすがに世界同時株安の元凶だけあって売りに売られたようだ。欧米に比較すると弱り目の程度が弱い日本経済だから円買いに走ったようだがこれも株安の足をずい分引っ張ったのだろう。当面はドルが買われることはないだろうから株価への影響も渋いものがありそうだ。

今日のトヨタはさすがに大きく下げた。しかし午前中の3百円超の下げから午後は回復に向かい最終的には160円安で終わった。さすがに午前はどうなることかと思ったが、午後はやや冷静さも戻ったようだ。三菱重工も同様で19円安の458円で終わった。製造業は何とか株安の影響を得俵でかわしたというところか。

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