NY原油先物9月限(WTI)(終値)
1バレル=115.20(-4.82 -4.02%)
NY金先物12月限(COMEX)(終値)
1オンス=864.80(-13.10 -1.49%)

8日のNY原油先物相場は下落。9月限は急反落、5ドル近く大幅安で取引を終えた。トルコで破壊されたパイプラインの再開見通しが早まったことで供給懸念が緩和したほか、ドルが全面高となったことで売りが膨らんだ。

ロシアのグルジア軍事介入については原油買い要因として認識されなかった。通常取引終了後、9月限は115ドルを割り込み、114ドル台後半まで下落した。

金先物は下落。12月限はドル高・原油安を嫌気して続落。一時857.50ドルまで値を崩し、今年の安値を更新した。

週末8日の米株式相場は、原油先物相場の急落がインフレ懸念を和らげ、企業の輸送・生産コスト抑制につながるとの期待から買いが膨らみ、急反発した。

優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比302.89ドル高の1万1734.32ドルと、6月25日以来、約1カ月半ぶりの高値で引けた。ハイテク株中心のナスダック総合指数も58.37ポイント高の2414.10で取引を終えた。ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比3785万株減の12億4317万株。

日本の8月の月例経済報告で景気が後退局面に入った可能性があるとの判断が示されたほか、トリシェ欧州中央銀行(ECB)総裁が欧州経済の先行き懸念を示したことから、外国為替市場でドル相場が対主要通貨で大きく上伸した。

これを受けて、ドル建てで取引される商品市場からの資金流出に拍車が掛かり、原油や金、穀物などの先物相場がそろって下落。インフレ圧力緩和への期待から株価は大きく反発した。

同日は、政府系住宅金融会社の米連邦住宅抵当金庫(ファニーメイ)が4・四半期連続赤字を計上するなど信用不安は依然として根強いが、市場筋は「株価の下押し圧力だったドル安・商品高の流れに巻き戻しが起きた」と説明。投機資金の受け皿となった株式相場は堅調となった。

原油価格の値崩れが始まったようだ。さすがに投機筋もここまで下がって来ると持ち切れなくなるのか。穀物なども値を下げているようだからこの辺りでエネルギーや基本食物などに対する投機規制でもしてやればいいのだろうがそれもなかなか難しいようだ。

だからこうして相場で打撃を受ければ少しは腰が引けて投機に慎重になるかも知れない。でも本来ハイリスク・ハイリターンが投機なのだからこの程度は織り込み済みかもしれない。

原油、穀物相場の下落や日本の景気後退などによるドル高でダウ平均が300ドル以上も上げたようだから月曜の日本の株価もつられて上昇するだろう。

原油や穀物価格の下落やドル高傾向、それに米国株高は日本の投資家にとって好材料だろう。しかし羹に懲りている日本の投資家はやはり様子見に走って大きく買いには出ないかも。予想としては平均で200円程度は上げそうな気がするが、週明けの市場の動向が楽しみではある。

日本ブログ村へ(↓)

https://novel.blogmura.com/novel_long/