東京株式市場で日経平均は反落。米株高、円安、原油安の好環境にもかからわず、8日のオプションSQ(特別清算指数)を前に1万3000円の水準を意識した先物売りが加速するなか、実需の投資家は見送りとなった。

大引けにかけてはグローベックスの下げ渋りで先物に買い戻しが入り下げ幅を縮小したが「コア銘柄に売りが散発的に出て上値は重い」状況は変わらなかった。


ある証券執行役員は、米AIG(AIG.N: 株価, 企業情報, レポート)が6日に発表した第2・四半期決算で純損益が前年同期比で赤字転落し時間外取引で株価が下落したことで、6日の米株高というプラス要因が帳消しになったと指摘する。「寄り付きで1万3300円程度まで行けば、SQを前に1万3500円を狙う買い仕掛けが入った可能性があるが、AIGの決算で1万3000円を狙う売り仕掛けが生じてしまった」という。

東証1部の騰落は、値上がり289銘柄に対し値下がり1356銘柄、変わらずが69銘柄だった。業種別ではほぼ全面安となるなか、銀行株の下げ率が最も大きかった。

きょうの国内株式は、現物での買い手不在があらためて強調された。東証1部の売買代金は2兆2123億円と薄商い。寄り付き前に財務省が発表した7月27日─8月2日の対外対内証券売買契約等の状況(指定報告機関ベース)では、対内株式投資が3827億円の資本流出超で、6週連続で海外投資家が日本株を売り越している実態が明らかになった。

市場では「商いが薄い。海外投資家をはじめ国内の機関投資家、個人投資家など実需筋がほとんど動いていない」との声があがっている。

6日のニューヨーク商業取引所の原油先物相場は、この日発表された統計で米原油在庫の増加が示され、需給の逼迫(ひっぱく)懸念が後退したことから、売りが優勢となった。

上げると利食い売りの入るのが何とも素早くなったが、不透明な先行きを見越して利益が出ている時に売り抜けようという思惑が働くのは止むを得ないことだろう。もう少し値を上げてほしいという思いもあるようだが、人の心はなかなか計り難いものだ。当面株価は1万3千円をめぐる動きになるだろう。

そして原油価格だが、喜ばしいことに、

指標となるテキサス産軽質油(WTI)の9月渡し価格は一時、1バレル=117・11ドルまで下落し、約3か月ぶりの安値となった。終値は、前日比0・59ドル安の1バレル=118・58ドルと、3日連続で下落し、終値でも約3か月ぶりの安値を記録した。原油価格は7月11日の取引途中で記録した最高値147・27ドルから一時、約30ドルも下落したことになる。

とあっさりと1バレル120ドルを割り込んだ。先行き不透明な経済状況の中で原油価格が下落しているのは明らかに明るい兆候だろう。

今日第2四半期の決算を発表したトヨタが営業利益38%減を打ち出した。そのためか株価も下落しているがこれも止むを得ないだろう。希望の星三菱重工は今日も値を上げている。神のような後光が差して来そうな超優等生企業だ。

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