18日のニューヨーク商業取引所の原油先物相場で、指標となるテキサス産軽質油(WTI)の8月渡し価格は、前日比0・41ドル安の1バレル=128・88ドルと、4日連続で下落して取引を終えた。一時、128・23ドルまで下落し約1か月半ぶりの安値となった。

原油価格は7月11日に初めて147ドル台を付け、14日に終値の最高値145・18ドルを付けた後は下落が続いている。18日までの4日間の下げ幅は計16・30ドル、下落率は11%に達した。

大幅な下落が続く背景には、「米国内のエネルギー需要は先行き減少傾向にある」との観測が強まったことがある。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が15日、米経済の先行きについて「景気減速が続く一方、インフレ懸念も増す」との見通しを示したことなどが、観測の根拠となっている。

経済混迷、株価減速の主要な原因になっている原油価格だが先週は4日連続で下落している。結構なことだ。元々1バレル80ドル程度だった価格はイラン、イラクやナイジェリアの政情不安定やらドル投資の減速などから投機筋の金が原油や穀物相場に流れ込んで急騰したのだが、米国の景気減速による需要先細り懸念などで相場が崩れているようだ。

原油の総量がどのくらいあるのか不明な点が多いし、オイルサンドなどの開発によって100年以上の需要を賄えるという説もあるが、今後、石油依存からの脱却を図るといっても当面数十年は石油エネルギーに依存せざるを得ないのだろうからその間に金を流し込んで利益を図ろうというのが投機筋の目論見だろう。

しかし生存に欠かせないエネルギーや食物を投機の対象にすることは何とも是とし得ないことなので何らかの世界規模での対策が必要だろう。もっともこれが出来るようならこの世に戦争などはとっくに根絶されていたかも知れないが。

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