最近治安が悪くなったというが治安が悪くなったというよりも自分の欲望のためには他人のことなど歯牙ほどにも顧みない犯罪は確かに増加したと思う。東京都江東区の女性殺人事件などはその最たるものだろう。

誰でも良いからと言い、隣人の女性を襲って自室に連れ込み、その後、騒ぎになると何のためらいもなく殺害して、こともあろうにその後遺体を切断した上に細かく砕いてトイレに流すなどもう言語道断を通り越して言葉もないという他はない。一体人間の尊厳を何と心得ているのだろうか。

先日、女性を車で拉致して乱暴し、命乞いをする被害者を殺害して山中に遺体を遺棄した被告人に死刑判決が下された。通常複数の被害者を殺害しないとなかなか死刑判決が下されないこの国では珍しいことだった。

人が人の命を法律によって奪う死刑という刑罰には様々な議論があるだろう。それを是とするか非とするかも議論の余地が十分にあるのかも知れない。しかしそれもやむを得ない場合があるのかも知れないと考えざるを得ない犯罪が多発していることは間違いない。

人間は過ちを犯す。それを改める機会を与えるべきだというのは確かに正論かも知れない。しかし人の性格、性癖の根幹はなかなか変わらない。更生の機会を与えたばかりに新たな被害が生じたことも少なくはない。

犯人の命を奪うことで罪を償わせる死刑という刑罰が人道に反するならば終生社会に復帰させない終身刑という刑罰を考えるべきだろう。

しかし最近は犯人に人権、人道などという言葉を用いることも躊躇われるような地獄の悪魔達も落涙するほど残虐な犯罪があまりにも多過ぎるように思う。人間の尊厳とは一体何なのだろ。せめて被害者の冥福を祈りたい。

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