来週の東京株式市場では、日経平均が高値もみあいの展開になるとみられている。決算発表シーズンが本格化しているが、株価は事前に2009年3月期の減益予想をある程度織り込んでいることから、ネガティブ・サプライズがなければ下値は限られるとみる声が多い。

 為替が落ち着いていれば、センチメントの改善で1万4000円の上値をトライする可能性もあるという。ただ、このところの商いの乏しさに加え、ゴールデンウィークや米連邦公開市場委員会(FOMC)などで参加者は動きにくく、先物の動きが活発化すればボラタイルな展開になることもあり得るという。

 2009年3月期業績については減益決算を見込む声が多く、株価もすでにある程度は織り込んでいるという。24日に業績予想の下方修正を発表したキヤノン<7751.T>が織り込み済みとして25日に年初来高値を更新しており「サプライズがなければ、業績悪には耐性がついてきた」との声が聞かれる。

 ただし、こうしたセンチメントを支えているのは、ドル高/円安基調にある足元の為替だ。会社側の減益予想の主因は前提となる為替が1ドル=100円程度までドル安/円高にシフトしつつあるためだが、足元でドルが100円を上回っているため「減益見通しのインパクトが薄れている」という。為替が再びドル安/円高に振れれば、減益予想とあいまって売り圧力が強まりそうだ。
 
 一方、一部で2009年3月期の増益見通しが報じられた三菱商事<8058.T>など、業績期待の強い商社の決算発表が参加者の関心を集めそうだ。「株価は期待感を先取りしているため、いったんは利食い売りが出る可能性もある。ただ、押したところは買いのチャンスだ」(かざか証券市場調査部長、田部井美彦氏)との声が聞かれる。
 
 29─30日には米連邦公開市場委員会(FOMC)が開催される。「0.25%利下げしたうえで今後も必要なら利下げする姿勢を示すことが、市場のメーンシナリオだ」との声が上がっている。
 
一時はより大幅な利下げ観測も強かったが、市場のセンチメントが落ち着いてきたこともあって「0.25%にとどめることで、危機が収束に向かうとのサインを送ることができる」という。
  
 センチメントの改善による買い戻しで、日経平均は25日に直近高値(21日の1万3739円44銭)を更新しており、1万4000円台をトライする可能性も出てきた。一方では高値警戒感もくすぶり「短期で入った買い方のなかには下りる向きも出てきそうだ」との声も聞かれる。「買い戻し中心でここまで戻ってきたが、一巡したあと1万4000円台を買い上げる手掛かりはない」ことから、1万4000円前後ではもみあいそうだという。

 東証が発表した4月第3週の投資主体別売買動向によれば、外国人投資家は3週連続で買い越しだった。株価の戻りで参加者のリスクテイク意欲も一時よりは高まっている。しかし、市場では薄商いが続いており、関係者は先高観を持ち切れない。「決算発表を見極めるという格好のいいわけもあり、実需買いはは入りにくい」とみる声が多い。

 ゴールデンウィークに入るとあって商いはますます膨らみにくくなるとみられ、CTAなど先物筋の動きが活発化すれば日経平均の値動きが荒くなる可能性もあるという。 

上がり調子だとは言うが結局ははっきりとした見通しがつけ難いと言うところか。円高も100円を少し超えたところで落ち着いているようなので輸出企業への影響もさほどではないのだろう。これが95円辺りまで行くと相当な影響が出るのだろうが。

連休に入るので売り買いは低調となるだろうが株価の動きは1万3500円台から1万4千円台を挟んだもみ合いになるだろうか。何となく1万3700円辺りでもみ合いになりそうな気もするが。場合によっては1万3500円を割り込む状況も考えられそうな気がしないでもない。良くも悪くもこれと言った要因がない状況では株価はあまり動きそうもない。


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