日経平均は反発。172.45円高の12697.99円(出来高概算7億3000万株)で前場の取引を終えている。3月31日のNY市場の上昇を受けて、シカゴ先物は12700円を回復していたが、日銀短観の内容を見極めたいとするムードが強く、小幅上昇して始まった後は膠着感を強める格好となった。

短観の内容については好感され難いものの、相当な悪化を織り込んでいたことから下を売り込む流れにはならず、反対にアク抜け期待からじりじりと切り返す動きを強めている。

先物市場では大口買いが断続的に入った影響もあり、その後日経平均は12743.40円と12700円を回復する場面をみせている。

ただ、25日線を前に5日線レベルでの攻防となっており、前引けにかけては12700円を挟んだレベルでのもみ合いとなっている。東証1部の騰落銘柄は値上がり1124に対して値下がり492、変わらず97と、値上がりが7割近くを占めている。

HOYA、ニコン、オリンパスなど精密セクターのほか、鉄鋼、金属など資源系関連、保険、ノンバンクといった金融セクターが強い動きをみせている。 

 寄り付き直後こそ短観の市場評価を見極めたいとするムードが強かったが、その後は先物市場での大口買いが断続的に入ったことで勢いが付いたようだ。

名実ともに新年度入りとなることで証券ディーラーの参加意欲も高く、低位材料株の一角には急騰をみせる動きも目立つ。

ただ、米ポールソン財務長官による金融システムの包括的改革案を受けて金融セクターのリバウンドは想定内ながら、メガバンクの勢いは鈍く、本格的な反転への期待を強め難い状況。

幅広い銘柄が値を上げている状況ではあるが、ロングポジションを取りに行く参加者は限定的とみられるため、後場も低位材料株などでの短期的な値幅取り狙いの流れが中心になりそうである。

日経平均は5日線を捉え25日線レベルに接近してきており、これをクリア出来るまでは積極的には手掛けづらいため、これを横目で睨みながらの展開となろう。

また、為替相場も1ドル100台を回復してきており、こちらも100円固めとなれば手掛かり材料になりそうだ。

これらをクリアするようだと先物主導でリバウンド意欲が強まる可能性はあり、そうなると物色はインデックス絡みから主力にシフトし易い。金融セクターのほか、資源系関連の動向にも注目である。

状況は良くはないが下げれば買いが入り株価が上がり、上げれば利食い売りが入って各課が下がる。その繰り返しのようだ。

もう少し環境が落ち着いて安定して来れば株価も順調に上がるだろうからそれまではじっと我慢の様子見ということなのだろう。

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