中国チベット自治区での暴動が波紋を広げている。オリンピックを間近に控えた中国としては共産党の元国内の安定支配を印象付けたいところだろうが、今後この問題ではなかなか難しい対応を迫られそうだ。
旧ソ連の崩壊以後国際社会では民族独立の潮流が著しくなって来ている。大国の支配下から分離独立するということは独立する側にも経済的あるいは安全保障など外交的にも種々の問題があるのは事実だがそれでも独立の傾向は決して衰えない。
旧ソ連邦から分離独立した諸国、旧ユーゴスラビア、チェコスロバキアなどもそれぞれの民族に分かれて独立した。アジアでは東ティモールなども混乱の中でインドネシアから独立して自国を立ち上げている。
英連邦のスコットランド、ウェールズなども独立の道を模索していると言う。ヨーロッパではイングランドとスコットランド、ウェールズは個々別の国と言う意識が一般的だという。
こうした分離独立には独立後に経済的に自立出来るのか、あるいは安全保障などの外交的な問題をどう処理するのかなど難しい問題を孕んではいるもののやはり統合された側にしてみれば軍事的に制圧され文化や言語を奪われたと言う背景があるのだろうからそうした困難な背景を考慮しても自国の言語や文化を復活させて同一民族で国を起こしたいという気持ちは強いのだろう。
中国は台湾問題に見られるようにそうした分離独立を決して認めないことを国是としているようだ。仮にそのような動きがあった時は強大な軍事力を行使してもこれを封じ込めることを国策としている。
しかし中国もその広大な国土の中に多数の民族を抱え込んでいる。これらの民族が今後分離独立の方向に向かって動き出すことは間違いないだろう。
頭は共産主義、体は資本主義というかなり柔軟な政策を取っている中国でもさすがに急激な経済成長の歪みが出始めているようだ。そうした問題を処理しようと躍起になっているところに国内で民族独立問題が噴出することは安定した一等国を目指す中国としてはどうしても避けたいところだろう。
しかしまたそういう時期こそ中央政府の混乱を狙った民族独立運動が台頭する時でもある。独立運動が勃発すれば当然これを制圧しようと武力行使が行われ、血が流れるのだがこれも痛ましいことだ。
支配する方はともかく支配される方はたとえ血を流しても自国の建設を目指すのだろうが民族の行く先はその民族が自主的に選択し実行すべきことでこれを武力で弾圧することは決して好ましいことではない。
今後もこうした動きは著しくなるのだろうが、日本にしても決して他人事ではない。日本が一民族一言語一文化の国などと言うのは大きな間違いだ。少数民族の尊重と言うことを慎重に考えて行かないとそうした問題が先鋭化した形で表面化しないとは限らない。
民族独立は支配されている側からすれば永遠の命題なのだろうがこうした問題で流さなくても良い血が流されることのないように成熟した大人の対応を望みたい。
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旧ソ連の崩壊以後国際社会では民族独立の潮流が著しくなって来ている。大国の支配下から分離独立するということは独立する側にも経済的あるいは安全保障など外交的にも種々の問題があるのは事実だがそれでも独立の傾向は決して衰えない。
旧ソ連邦から分離独立した諸国、旧ユーゴスラビア、チェコスロバキアなどもそれぞれの民族に分かれて独立した。アジアでは東ティモールなども混乱の中でインドネシアから独立して自国を立ち上げている。
英連邦のスコットランド、ウェールズなども独立の道を模索していると言う。ヨーロッパではイングランドとスコットランド、ウェールズは個々別の国と言う意識が一般的だという。
こうした分離独立には独立後に経済的に自立出来るのか、あるいは安全保障などの外交的な問題をどう処理するのかなど難しい問題を孕んではいるもののやはり統合された側にしてみれば軍事的に制圧され文化や言語を奪われたと言う背景があるのだろうからそうした困難な背景を考慮しても自国の言語や文化を復活させて同一民族で国を起こしたいという気持ちは強いのだろう。
中国は台湾問題に見られるようにそうした分離独立を決して認めないことを国是としているようだ。仮にそのような動きがあった時は強大な軍事力を行使してもこれを封じ込めることを国策としている。
しかし中国もその広大な国土の中に多数の民族を抱え込んでいる。これらの民族が今後分離独立の方向に向かって動き出すことは間違いないだろう。
頭は共産主義、体は資本主義というかなり柔軟な政策を取っている中国でもさすがに急激な経済成長の歪みが出始めているようだ。そうした問題を処理しようと躍起になっているところに国内で民族独立問題が噴出することは安定した一等国を目指す中国としてはどうしても避けたいところだろう。
しかしまたそういう時期こそ中央政府の混乱を狙った民族独立運動が台頭する時でもある。独立運動が勃発すれば当然これを制圧しようと武力行使が行われ、血が流れるのだがこれも痛ましいことだ。
支配する方はともかく支配される方はたとえ血を流しても自国の建設を目指すのだろうが民族の行く先はその民族が自主的に選択し実行すべきことでこれを武力で弾圧することは決して好ましいことではない。
今後もこうした動きは著しくなるのだろうが、日本にしても決して他人事ではない。日本が一民族一言語一文化の国などと言うのは大きな間違いだ。少数民族の尊重と言うことを慎重に考えて行かないとそうした問題が先鋭化した形で表面化しないとは限らない。
民族独立は支配されている側からすれば永遠の命題なのだろうがこうした問題で流さなくても良い血が流されることのないように成熟した大人の対応を望みたい。
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