イメージ 1

海上自衛隊の護衛艦あたごが漁船と衝突して漁船を大破沈没させた。防衛庁前次官の調達品にかかる汚職を巡る騒動が鎮静化しないうちに護衛艦しらねの火災、そして今回の事故は海上自衛隊だけでなく全自衛隊そして政府にも計り知れない痛手だろう。

事故の原因がどこにあるのかはこれからの捜査を待たないと判明しないだろうが、いずれにしても1万トンに近い大型戦闘艦であるだけに小さな漁船と衝突して沈没させたその責任は免れないだろう。

しかし大気圏外を超高速で飛翔してくる弾道弾を捉えて迎撃する能力を有するSPY-1Dレーダーシステムを装備しているからと言っても本来対空防御用のシステムが水上目標、それも小型の漁船に有効かどうか分からない。

しかし水上見張用のレーダーは装備しているのだろうが、探知し難い小型漁船にレーダーが万能ではないし、早朝日の出前は夜明けを目前に昼間行動型の動物である人間の気持ちが一番弛む時期には違いない。これは夜勤をした経験のある人ならよく分かるはずだ。

あたごの艦首の損傷と切断された漁船の船体を見るとほとんど直角に衝突したように見える。どちらに回避義務があったのか詳しいことは分からないが大型戦闘艦であるあたごには付近を航行する小型の船舶には特段の注意を払う道義的な義務はあるのだろう。漁船の乗組員の方2名が行方不明とのことだが無事な救出を祈りたい。

今後、捜査が進むにつれて事実が明らかになっていくのだろうが不安定な国際情勢の中自衛隊の必要性は益々高まっている。また事故は原因の究明と再発防止が何より肝要なことなので事故原因と再発の防止対策の徹底を望みたい。そして今回の事故が安易で感情的な自衛隊批判、不要論に直結せず理性ある解決に至るよう祈りたい。

日本ブログ村へ(↓)

https://novel.blogmura.com/novel_long/

マストを見るとやはり水上見張り用のレーダーが装備されている。アンテナの形からしてOPS28系のレーダーのようだ。SPY-1Dは天空の捜索には高い能力を誇っているがやはり水上目標の捜索には適していないようだ。