非戦闘地域での補給活動で戦闘行為ではないと言っても補給がきわめて重要な戦闘行為の一部であることは60数年前の日本軍が兵員の血と命で証明しているので日本が戦闘に参加していることは疑う余地もないが、そうせざるを得ない今の国際社会ではこの選択はやむを得ないだろう。
軍備を止めて世界の飢えた子供の為に金を使え、子供に安全な飲み水を確保しろ、子供に教育を施せ、子供のために医療を拡充しろ、これらは反論の余地のない正論だが、世界の人種や宗教、思想による対立がすべて解消し、世界に国境がなくならなくては実現不可能な机上の空論なので耳ざわりの良いことだけを唱えてみても意味がないだろう。
本来政治と言うものは国民の為に誠実に真摯にそして無私の心を以って行うべきものだろう。しかしこれも選挙と言う制度に基づいて選出された議員が政治を担当している以上当選しなくては全ては無となってしまうのである程度の人気取り政策もやむを得ないだろう。
薬害肝炎の和解提案に福田首相は最初は受け入れられないと言うコメントをしたが、あれは真に上手くなかった。法律的にはいろいろ根拠はあるのだろうが、少なくとも国は国民の生命、財産を守るべき責任を負担しているのだから当時の行政府を引き継ぐ正当な行政府の長として国民を守れなかったことを詫びて自らの責任において和解して被害者を補償することを最初に表明すれば良かった。
たとえ政権を担当する責任を負っていたとしても国家を司る責任者としての強さ、誠実さをアピールして政権を安定させるべきだろうし、そうした大向こうを唸らせる手法が為政者にとって間違いとは言えないだろう。
政治は誰にも誠実で優しくあるべきだろうと思うが、どうも今の政治を見ていると素人から見ても与党も野党も素人っぽさが目立って仕方がない。政治が高度な専門職で一般の民は黙って見ていろという姿勢から一般の目線で政治を行うと言うところに下りて来たからかも知れない。
それはそれで良いことなのかも知れないが、1億2千万の国民を乗せた国際社会を主導すべき立場にある日本と言う船の舵取りなのだから誰でも出来そうだというレベルではなくてやはり高度に専門的な手腕を発揮していただきたいと思う。
主流が訳の分からないコケ方をして転がり込んできた政権でやや遠慮がちだったのかも知れないが、福田首相にはもっと強かにそしてしなやかに政治を動かしていただきたいと思う。解散総選挙という言葉が氾濫して踊っているが今の不利な状況でわざわざ解散して選挙に負けて政治を混乱させることもないだろう。
憲法に規定された衆議院の再議決権を行使できる議席を持っているのだからその権利を最大限に使って堂々と思うところの政治をしていけば良いのではないだろうか。どうも世の中がギクシャクして落ち着かないが、こんな時だからこそしなやかで強かでそして誰にも優しい政治を期待している。
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