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航空自衛隊の防空体制が半ば麻痺状態に陥っていることは紹介したがF-15の事故は構造的な欠陥ということが報じられているので簡単には解決しないかも知れない。

F-2の方もおかしな落ち方をしているのでこれもエンジン、機体構造からフライトデータプログラムのまで検証が必要かも知れない。

どちらもかなり時間がかかりそうな雰囲気なので当分の間日本の防空の要は原型飛行後すでに50年が経過しているF-4EJファントム兇担うことになる。

自衛隊などあってもなくても同じと思っている人が多いだろうがどうして自衛隊は立派に日本の防衛の役目を果たしているらしい。

中国は尖閣列島は自国の領土と主張しているが本当は沖縄を含む琉球諸島は中国の領土と考えているらしい。さらには極東ロシアの一部、東南アジア、西アジアなども中国領土であると公然と主張している超が付くほどの覇権大国だ。そのために自衛隊もこれまで北方重視だった戦力を西方へシフト配置している。

そんな国だから毎年沖縄本島への侵攻をシミュレーションしているようだがこれまでは航空自衛隊に制空権を奪われ海上自衛隊に揚陸艦隊と潜水艦はことごとく撃沈されやっと上陸した陸上兵力も沖縄の第一混成団に海に追い落とされるという惨憺たる有様だったようだ。

そんなわけで今のところは琉球に対する侵攻を思い止まっているようなのだが急速に成長を続ける経済に乗って軍事予算も毎年20%近い増額をしては最新の装備を着々と整えているので今の自衛隊の優勢が何時までも続くとは思えない。

それでも中国が日本に侵攻を仕掛けてくるとは思えないという人が多いだろうが本当にそうだろうか。通常兵器に限ったことだが今後10年から20年で中国に対する日本の軍事的優勢は完全に覆されるだろう。

米国がいるからというがその米国にしても自国の利益という秤にかけて中国を優先した方が自国の利にかなっていると思えばお家の事情とか言ってテロ活動支援を放り出して帰ってしまう日本など簡単に切り捨てられるだろう。そうでなくても米国が超大国となった中国に単に日本を守るために戦争を仕掛けるとは思えない。

北朝鮮の拉致問題の対応を見てもそんなことは明らかだ。北朝鮮問題では日本の拙い感情的な対応が仇になって完全に蚊帳の外に追いやられている。

航空自衛隊がF-22の導入に拘っているのは今後数で勝負してもとても中国には敵わないので個体優勢で対抗しようとしているからに他ならない。

その日本が喉から手が出るほど欲しがっているF-22にしても米国が軍事機密や中国に配慮を理由に日本へのリリースを拒否する可能性が高い。航空自衛隊がF-2を切り捨てたのもこの先F-2をいくら改良しても中国の新鋭機を圧倒するほどの戦闘機にはならないとの判断からだろう。

自衛隊の切り札「ATD-X:先進技術実証機」にしてもこれを実際の戦闘機に発展させるにはまだまだ膨大な時間と予算が必要だろう。

緊縮財政下の日本でそんな膨大な予算を負担出来るかどうかも分からないだろうし、実際に金をかけてもそれに見合ったものが出来るとは限らない。

これから日本の安全を確保するためには米国一辺倒の安全保障も一度考え直してみるのが良いのかも知れない。そうすると禅問答のような憲法論争ももう少し実質的に踏み込んだものにしていく必要があるだろう。

日本人が好きな平和とか人道という言葉をいくら唱えてみても武力の前には何の抑止力にもなり得ない。今の世界で軍事力というのは必要悪でこれはおそらく人類が存在する限りなくならないだろう。

戦車や戦闘機が自ら戦争を始めることはあり得ないので要は使い方ということになるのだろう。包丁1本でも凶悪な武器になり得るのだからこの辺りで真剣に自分が暮らしている日本をどうしたら効率的に守ることが出来るかを考えてみた方が良いのかも知れない。戦争を思い止まらせる軍事力の使い方というのがきっとあるはずだ。

それにしても毎年5兆円という金を使っているが私の都合で勝手なことをすることなくきちんと考えて使っていただきたい。これは何も防衛費に限ったことではないのだが。

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