夫を殺してバラバラに解体して街中に捨てた女、妹を殴って風呂に浸けて殺し、遺体をバラバラにした上に性器や乳房を切り取った兄(もっとおぞましいことをしていたと言う三流週刊紙の記事もあったが)、おばとおじを殴り殺して些細な金品を奪った男、借金の支払のためにやくざに頼んで夫(父親)を殺してもらった妻と息子夫婦、また明るみに出た耐震偽装、老舗の洋菓子屋の衛生管理の不徹底、政治と金の問題、子供に対する虐待、何だか毎日ニュースを見るのが鬱陶しくなるような出来事ばかりで困ったものだが、元来この国の人たちは穏やかで勤勉な人たちだったのだろう。第二次世界大戦で最も勤勉に戦ったのは日本人だった。

 ちょっと極めて大雑把に考えてもこれから日本の人口は減少していって労働人口が減っていくのだから国の規模が縮小していくことになる。国の規模が縮小してもヨーロッパ各国のようにそれなりの立国の方法があってそれですぐに国家が滅亡するわけでもないだろうし、却って栄える場合もあるかもしれない。これからの日本の立国について考えると、やはりこの国は先端技術立国という方法を取らざるを得ないんじゃないかと思う。現段階ではそれだけの素地はあるのだから世界屈指の先端技術大国として世界の中で存在していくのもさほど難しいことではないと思うが、そのためにはするべきことをきちんとやって基礎を積み上げていかないといけない。

 技術と言うものは金や人手をかければすぐに出来上がるというものでもないようだ。ロケットを打ち上げて失敗しても「何百億が宇宙の塵」などと言ってはいけない。技術と言うものは失敗の上に成り立っているようなものなのだから。そして日頃の地道な基礎研究の積み重ねがあってその上に花開くものらしい。それなら勤勉な日本人にはぴったりじゃないか。是非為すべきことを尽くす地道な努力を忘れないで欲しい。

 別に人口が減っても国は滅びない。一番怖いのは人心が穢れた時だと思う。海外旅行に行く金があるのに子供の給食費を払わない、請求すると義務教育だから公費で賄うべきだと食ってかかるらしい。義務教育というのは、

憲法第二十六条【教育を受ける権利、教育の義務、義務教育の無償】
1 すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する。
2 すべて国民は、法律の定めるところにより、その保護する子女に普通教育を受けさせる義務を負ふ。義務教育は、これを無償とする。

というように親が子供に教育を受けさせる義務を負うことだ。こんなことも理解しない身勝手な親が増えていくとこの国の先行きも危ういかも知れないが、元々この国には国家と言う概念がないのかもしれないから仕方がないのかも知れない。日本人は自由で柔軟な創造性にはややかける嫌いがあるが、元来勤勉で穏やかな国民だった。地味な努力を積み重ねて結果を出すのは得意なはずだ。弱者に優しく勤勉な心を取り戻して本当に美しい国を作りたいものだ。