- 沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ1〉 (徳間文庫)/徳間書店

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- Amazon.co.jp ★★★★☆
- 夢枕獏 / 徳間書店 / 2010年02月05日 発売
(読後コメント)
『空海の風景』と『餓狼伝』は我が偏愛の書。司馬遼太郎は終生、格闘小説を書かなかったが、夢枕獏は空海を描いた。司馬遼とはまったく異なった書き手である夢獏が空海という日本史における突然変異とも言える孤高の天才をどう描くか興味を持って読む。
空海の前半生を省略して物語はいきなり唐の国にて幕を開ける。スーパーバイオレンス伝奇の巨匠が描いたにも関わらず空海が爽やかな青年なのが少し意外。『風景』の空海はもっといかがわしさに満ちていた。脇役が自己増殖して収拾がつかなくなるのが夢獏。はてさて空海は唐の都でどうなることやら。(2010年08月29日)- 沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ2〉 (徳間文庫)/徳間書店

- ¥700
- Amazon.co.jp ★★★★☆
- 夢枕獏 / 徳間書店 / 2010年02月05日 発売
(読後コメント)
予想通りと言うか、早くも空海と橘逸勢のコンビは早やフェードアウトし、物語は急転、楊貴妃伝説へと流れ込む。空海物語と言うよりも空海・逸勢と言う東洋のホームズ・ワトソン(本当はE・A・ポーのオーギュスト・デュパンと名無しの「私」と言いたいが・・・古い?^^;)が狂言回しとなって唐代の長安を縦横無尽に駆け巡る伝奇絵巻か・・。さもなくば、夢獏らしく脇役がとめどもなく始めたひとり語りか。
個人的な興味は空海が語り部として物語を終えるか、はたまた主人公の場に舞い戻るかである。くううかあい~(空海)、カ~ムバアッ~ク!! (2010年09月04日)- 沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ3〉 (徳間文庫)/徳間書店

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- 夢枕獏 / 徳間書店 / 2010年03月 発売
(読後コメント)
まあ学術書じゃあないのでこの1巻を以て『般若心経』を理解するなど端から不可能事ではあるが、一瞬なれども読んでみたいと思わせる力があったのは確か。(結局は一生読まないと思うがσ^_^;)
3巻は宦官である高力士が阿倍仲麻呂に託した手紙で終わる。大唐王朝の秘事が綿綿と綴られる巻物は1章(約130頁)を費やしてもまだその終りを見ず、第4巻の次章へと果てしなく流れていく。将にネバーエンディング手紙の章。巻中では憎しみ故、絶望の深さゆえ最後にはお互いの生きた時間を認め合うしかなかった老いさびた宿敵同士が描かれている。(2010年09月13日)- 沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ4〉 (徳間文庫)/徳間書店

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- 夢枕獏 / 徳間書店 / 2010年03月 発売
- 沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ4〉 (徳間文庫)/徳間書店
- (読後コメント)
物語の場面は玄宗皇帝と楊貴妃が出会い別れし華清池の廃墟へと移り、やがて月下、最後の宴の幕が切って落とされる。空海の招きに応じ集いしは愛ゆえか憎悪ゆえか死にそびれた人鬼達。各々、仇敵を前に空海の酌で静かに酒を酌み交わす。やがて死すべき者は死に静かに宴の幕が下りる。この後、生き残った者共の後日談が淡々と語られる。
空海を狂言回しとしたのは正解。その圧倒的事績と残された書簡集の前にはどんな小説家の想像力も色あせたものにならざるを得ない。「龍馬伝」で人気再燃中の坂本龍馬が明治維新の奇跡なら空海は日本史の奇跡である。(2010年09月16日)
(関連書籍・映像)
- 沙門空海唐の国にて鬼と宴す〈巻ノ3〉 (徳間文庫)/徳間書店
- 空海の風景〈上〉 (中公文庫)/中央公論社

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