- ヘッセ詩集 (新潮文庫)/新潮社

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ネットを検索していたら意図していなかった詩集がヒットした。漂泊の魂”ヘルマン・ヘッセ!”。 私がヘッセを読んでいたのはいつの頃だろうか? 少なくとも30年以上前のことだ。 誰かが「ヘッセは青春文学ではなく、老人文学である」と書いていた。 ヘッセに戻る日が少しずつ近づいているのかも知れない。 - フ ィ エ ー ゾ レ
- 私の頭上の青空を旅する雲が
- 私に、ふるさとへ帰れ、と言っている。
- ふるさとへ、名も知れぬ遠いかなたへ、
- 平和と星の国へ帰れと。
- ふるさとよ! お前の青い美しい岸を
- 私はついに見ることはないだろうか。
- でもやはり私には、この南国の近く足のとどく所に
- おまえの岸べがあるに違いないと思われる。
- Fiesole
- (『ヘッセ詩集』 高橋健二 訳 新潮文庫 より引用)
ヘッセの詩と言えば、『秋の徒歩旅行』という印象的な小品があり、その最後に私の大好きな「霧の中」という詩が出てくる。高校生の時、暗記した数少ない詩である。- 不思議だ、霧の中を歩くのは!
- どの茂みも石も孤独だ。
- どの木にも他の木は見えない。
- みんなひとりぼっちだ
- 私の生活がまだ明かるかったころ、
- 私にとって世界は友だちに溢れていた。
- いま、霧がおりると、
- だれももう見えない。
- ほんとうに、自分をすぺてのものから
- 逆らいようもなく、そっと距てる
- 暗さを知らないものは、
- 賢くはないのだ。
- 不思議だ、霧の中を歩くのは!
- 人生とは孤独であることだ。
- だれも他の人を知らない。
- みんなひとりぽつちだ。
- (高橋健二・訳)

