昆布のソウルで読書 -31ページ目

昆布のソウルで読書

ソウル暮らしの昆布が韓国で1軒しかないブックオフで購入した本に関する感想を紹介します。
海外の新古書店で売っている本を中心とした内容なので新刊本、話題書などは殆ど出てきませんが思いがけず懐かしい本に出会えるかもしれません。

ヘッセ詩集 (新潮文庫)/新潮社

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ットを検索していたら意図していなかった詩集がヒットした。漂泊の魂”ヘルマン・ヘッセ!”。 私がヘッセを読んでいたのはいつの頃だろうか? 少なくとも30年以上前のことだ。 誰かが「ヘッセは青春文学ではなく、老人文学である」と書いていた。 ヘッセに戻る日が少しずつ近づいているのかも知れない。

フ ィ エ ー ゾ レ

私の頭上の青空を旅する雲が
私に、ふるさとへ帰れ、と言っている。

ふるさとへ、名も知れぬ遠いかなたへ、
平和と星の国へ帰れと。

ふるさとよ! お前の青い美しい岸を
私はついに見ることはないだろうか。

でもやはり私には、この南国の近く足のとどく所に
おまえの岸べがあるに違いないと思われる。

                       Fiesole

 (『ヘッセ詩集』 高橋健二 訳 新潮文庫 より引用)


ッセの詩と言えば、『秋の徒歩旅行』という印象的な小品があり、その最後に私の大好きな「霧の中」という詩が出てくる。高校生の時、暗記した数少ない詩である。

不思議だ、霧の中を歩くのは!
どの茂みも石も孤独だ。
どの木にも他の木は見えない。
みんなひとりぼっちだ

私の生活がまだ明かるかったころ、
私にとって世界は友だちに溢れていた。
いま、霧がおりると、
だれももう見えない。

ほんとうに、自分をすぺてのものから
逆らいようもなく、そっと距てる
暗さを知らないものは、
賢くはないのだ。

不思議だ、霧の中を歩くのは!
人生とは孤独であることだ。
だれも他の人を知らない。
みんなひとりぽつちだ。
(高橋健二・訳)


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