【萩原工業】の3Q決算、優待廃止を一転継続へ | グデーリアンの投資ブログ

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持ち株の決算、ブルーシート国内首位で知られる高配当株「萩原工業(7856)」の最新決算がありました。

 

本日発表された決算は、本業の儲けの伸びだけでなく、なんと一度は廃止を決めていた「株主優待の復活・継続」というサプライズつきでした。

 

具体的な数字を見ると

 

売上高:25,110百万円(前年同期比 4.4%増 / 通期予想35,000百万円に対する進捗率 71.7%)

 

営業利益:1,841百万円(前年同期比 38.2%増 / 通期予想2,100百万円に対する進捗率 87.7%

 

経常利益:2,157百万円(前年同期比 45.0%増 / 通期予想2,200百万円に対する進捗率 98.0%

 

純利益:1,494百万円(前年同期比 4.0%減 / 通期予想1,500百万円に対する進捗率 99.6%)

 

 

 

 

 

元々毎年、3Qでの進捗は高い会社ではありますが、それでも過去5年の平均進捗率(81.0%)を大きく超えており、実質的な「上方修正待ち」の非常に強い状態と言えます。
 

一見すると気になる、純利益が「4.0%減」の部分ですが、一瞬「減益?」と勘違いしそうになりますが、心配ありません。

これは前年に計上された「笠岡工場建設に伴う補助金(約8億円)」という一過性の特別利益がなくなった反動に過ぎません。

 

本業の儲けを示す営業利益・経常利益は爆伸しており、直近3ヶ月(5-7月期)の経常利益に絞ってみると、前年同期比で96.9%増とほぼ倍増しています。

 

 

 

 

 

セグメント動向:値上げ浸透と機械事業の底堅さ

  • 合成樹脂加工製品事業(売上214億円:前年比8.7%増 / 営業益15億円:前年比44.2%増)
    原材料高に伴う製品への価格改定(値上げ)がしっかりと浸透したことが利益を大きく押し上げました。
 
  • 機械製品事業(売上36億円:前年比15.1%減 / 営業益3.1億円:前年比14.8%増)
    中国の投資需要低迷によりスリッター(切断機)などは減収となりましたが、リチウムイオン電池向け機器や、ブルーシートの「水平リサイクル高度洗浄設備」の初出荷などが利益面を下支えしました。

 

 

 

 

今後の成長エンジン:異常気象とインフラ維持の「バルチップ」

 

萩原工業の今後の業績予想を占う上で、絶対に外せないのがコンクリート補強繊維「バルチップ」です。これは、昨今の異常気象への対策やインフラ維持管理において、長期的な需要が期待できる秘密兵器です。

  • インフラの「長寿命化」に貢献:コンクリートのひび割れや剥落を劇的に防ぐため、従来の「壊れてから直す」ではなく「劣化しにくい構造物を作る」という予防保全の国策テーマに合致しています。
 
  • 世界的な強靱化の波:国内だけでなく、ニューヨーク地下鉄の軌道や北米の洪水排水トンネルなど、海外の巨大インフラでも採用実績が急増しています。
 
  • 南米での国家規格化(巨大な参入障壁):パラグアイで繊維コンクリート舗装の国家規格策定を主導しており、南米市場での独占的な強みを持っています。
 
  • 脱炭素というテーマ性:鉄筋をバルチップに置き換えることで、建設時のCO2排出量を大幅に削減でき、工期短縮にも繋がるため、環境配慮型銘柄としての評価も高まりそうです。

 

 

 

 

 

株主優待制度の「復活・継続」と利回り試算

 

一度は「2026年10月期を最後に優待廃止」と発表されていたため、今回の優待継続(実質的な復活)はサプライズです。

 

ただし、これまで通りの条件ではないため、以下の「3つの変更点」に注意が必要です。

  • 変更点1:最低保有株数が「100株以上」から「300株以上」に引き上げ
  • 変更点2:新たに「1年以上の継続保有」が必須条件に追加
  • 変更点3:「500株以上」の区分が新設され、大口優遇の姿勢へ

 

 

 

 

 

300株保有時の「総合利回り」シミュレーション

 

今から300株を購入した場合、どのくらいの利回りになるか試算してみましょう(※株価1,878円、優待品を3,000円相当と仮定)。

  • 必要投資金額:563,400円(1,878円 × 300株)
  • 年間配当金(予想):22,500円(1株75円 × 300株)  配当利回り 約3.99%
  • 株主優待(仮定):3,000円相当のオリジナルカタログ
  • 総合利回り約4.53%(配当3.99% + 優待0.54%)

 

 

 

 

 

萩原工業の決算まとめ

100株保有の優待投資家にとっては買い増し(ハードルアップ)が必要となりましたが、300株以上を長期保有できる人にとっては、「4.5%を超える超高利回り」かつ「業績絶好調」のインカムゲイン銘柄に変貌しました。

 

本業の価格転嫁が上手くいっており、バルチップという世界的な成長の柱もあるため、新NISAでの長期投資先としても非常に魅力的な選択肢に浮上したと言えます。

PBR1倍割れの割安感もあるので、今後の株価再評価に期待したいです。