バークシャーが15四半期ぶりに「買い越し」に? | グデーリアンの投資ブログ

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フェット指数やPERなどの指標が「米国株は割高」と示唆する中で、バークシャー・ハサウェイが15四半期ぶりに「買い越し」に転じたとのこと。

 

「ついにバフェットが米国株を買い時だと判断したのか!?」とということなのか?

 

しかし、残念ながら読み解くと、まだ「市場全体が買い時になったわけではない」と言えそうです。

 

 

 

 

 

1. 15四半期ぶりの「買い越し」の真相

 

結論から言うと、今回の買い越しは「米国株全体への強気サイン」ではありません。背景には、経営体制の移行と、特定の超大型案件という2つ理由がありそうです。

 

① グレッグ・アベル新CEOへのバトンタッチ

バークシャーは2025年末にウォーレン・バフェット氏が経営トップを退き、後継者のグレッグ・アベル氏が新CEOに就任しました。今回の買い越しは、バフェット氏が積み上げた巨額のキャッシュを、新体制が自身の判断で動かし始めた「ポートフォリオの再構築」という意味合いが強いです。

 

② アルファベット(Google)への特大一点買い

今回の買付総額の約4割(100億ドル)は、Googleの親会社であるアルファベット(GOOGL)1社への投資です。

しかも市場から普通に買ったのではなく、AIインフラ投資のための「第三者割当増資(私募)」を直接引き受けた特殊な案件です。

 

この一点買いを除けば、残りの手元資金(約3,655億ドル)の大半は短期国債などの安全資産に置かれたまま。

バフェット指数が200%を超える中、市場全体に対しては依然として「慎重姿勢」を崩していません。

 

 

 

 

 

2. 日本の商社株は「天井」へ。では集めた円建て資金はどこへ行く?

 

バークシャーは2026年に入っても熱心に「円建て社債」を発行し、日本円を集め続けています。
 

しかし、大成功を収めた日本の5大商社株は、すでに保有比率が各社10%を超えており、ルール上これ以上の爆買いはできない「天井」に近づいています。

 

では、なぜドルを57兆円も持っていながら、わざわざ日本円を借りて集めるのでしょうか?

 

 

 

 

 

3. バークシャーの「ノーリスク錬金術」

彼らは「日本で年1%前後の超低金利で円を借り、為替リスクを完璧にゼロ(ヘッジ)にした状態で、年3〜4%以上の配当を出す日本の超優良株に投資する」という、実質ノーリスクの利ザヤ抜きを行っています。

 

最後に、この潤沢なバークシャーの資金が次に向かうとしたら?

という質問をGemini君に投げてみました。

 

 

 

 

 

Gemini君

 

 予想!バークシャーが狙う「第2の日本株」本命セクター

 

商社株が満杯の中、2026年春にバークシャーは東京海上ホールディングス(8766)への出資と巨額の再保険契約を発表しました。しかし、東京海上1社(約18億ドル)では彼らの資金規模に対して小さすぎます。

 

投資ロジック(米国事業とのシナジー・強固なモート・積極的な株主還元)を詰めると、彼らが次に狙う「第2の日本株候補」が浮かび上がってきます。

 

 

 

 

 

ハウスメーカー:米国の本業を「そのまま拡大」できる器

 

バークシャーにとって、住宅ビジネスは保険・エネルギーに並ぶ「本業(基幹事業)」の一つです。傘下に全米最大のプレハブ住宅会社「クレイトン・ホームズ」や大手ビルダーを抱えています。

  • 「米国事業の果実」を丸ごと買える
    積水ハウスや住友林業は、日本の人口減少を見越して早くから米国に進出し、今や米国の戸建て住宅市場でトップ10に入る巨大ビルダーに成長しています。バークシャーから見れば、日本市場経由で「自分たちが一番よく知っている、儲かる米国住宅ビジネス」に投資できることになります。
  • アベル新CEOの「インフラ・製造」の知見と合致
    アベル氏は、住宅建築のような「資材調達、サプライチェーン、現場の施工管理」といった、泥臭くも規模の経済が働くインフラ型の製造ビジネスの効率化が最も得意です。積水ハウスや住友林業の持つ優れた建築技術や米国の流通網は、アベル氏にとって最も価値を評価しやすい対象です。

 

 

 

 

 

生命保険:バークシャーの生命線である「フロート(浮動金)」の最大化

 

バークシャーの本質は「保険会社」です。保険ビジネスが本命になるのは、彼らの投資の仕組みそのものに理由があります。

  • 投資の原資となる「フロート」が手に入る
    保険会社は、契約者から集めた保険料を、将来の保険金支払いまで手元にプール(運用)できます。バフェットはこの自由に使える莫大な現金を「フロート」と呼び、これを元手に数々の大企業を買収して巨富を築きました。東京海上(損保)に続き、第一生命(生保)のような巨大なフロートを持つ企業を味方に付けることは、バークシャーの資金力をさらに拡大することを意味します。
  • 米国市場での「完全な同業者」
    第一生命HDは、米子会社「プロテクティブ・ライフ」を通じて、米国内ですでに強固な基盤を持っています。バークシャー自身も米国内で巨大な生命保険・再保険ビジネスを展開しているため、「お互いの手の内(リスク管理や運用のノウハウ)が100%わかる」という安心感があります。中身がわからないものには投資しないバークシャーにとって、これ以上ない安全な投資先です。

 

 

 

 

リース:アベル氏の専門「鉄道・物流インフラ」との直結

 

「リース業」は一見地味ですが、バークシャー、特に新CEOアベル氏のバックグラウンドから見ると「大好物」のセクターです。

  • バークシャーの巨大鉄道・エネルギー事業と連動する
    バークシャーは、全米最大級の貨物鉄道会社「BNSF鉄道」を所有しています。一方、日本のリース大手(特に三菱HCキャピタルなど)は、米国で「鉄道貨車のリース」や「海上コンテナのリース」で世界トップクラスのシェアを握っています。
  • アベル氏が最も愛する「ハードアセット(実物資産)のモート」
    アベル氏の本職であるエネルギー・インフラビジネスの本質は、「莫大な資金で発電所や送電網(ハードアセット)を買い、それを他社が真似できない独占力(モート)にして、毎月安定した使用料(キャッシュ)を稼ぐ」ことです。
    リースの仕組み(飛行機、コンテナ、鉄道車両を買い、それを企業に貸し出して長期のレンタル料を得る)は、アベル氏の専門分野と完全に一致します。

 

 

 

 

 

具体的銘柄は?
 

【ハウスメーカー】本命:積水ハウス / 住友林業

「大和ハウスでは?」という声もありますが、大和ハウスは米国事業が賃貸や物流中心で、バークシャーの住宅本業(クレイトン・ホームズ)と噛み合いません。

全米トップ10クラスの戸建てビルダーとして米国で大成功している積水ハウス住友林業こそ、アベル新CEOが最もシナジーを期待できる本命として狙ってみたいです。

 

【生命保険】本命:第一生命ホールディングス

日本の生保の多くが「相互会社(非上場)」で株を買えない中、第一生命は上場企業。

さらに米子会社プロテクティブ・ライフを通じて米国で巨額の利益を稼ぎ出す体制を持っています。

近年の積極的な自社株買いの姿勢もバフェット好みです。

 

 

【リース】本命:三菱HCキャピタル

オリックスも優秀ですが、バークシャーはすでに三菱商事の大株主であり、東京海上も三菱グループです。

三菱グループへの信頼が厚いのだとしたら、リース業の本命はい三菱HCC。

さらに三菱HCキャピタルは米国での海上コンテナや鉄道貨車のリースで世界トップクラス

バークシャー傘下の鉄道・物流事業と真っ向からシナジーを生めるため、最も買いやすい地味な優良株と言えます。