2025.4.1 春の京都一週間ひとり旅7日目(最終日)その③ 府庁ライトアップへ。そして妻へ。
三か月にもわたる連載となってしまいました「2025春の京都一週間ひとり旅」。ようやく最終回です。東本願寺での「春の法要」の後は、京都駅で早めの夕食を済ませ地下鉄で移動。「丸太町」で下車。「有栖川宮旧邸」を彩る枝垂れ桜の下では、歩道を覆うように咲く桜に多くの方が立ち止まってはレンズを向けます。「平安女学院」校舎北側に咲く枝垂れ桜。隣の「聖アグネス教会」よりも背が高い大木。いつも思うことは、「校舎の窓から見るこの桜はどんなだろう」ということです。夜間ライトアップが開催中だった「京都府立植物園」も旅最後の訪問地に考えておりました。が、「東本願寺」でゆっくりとしたのと、地下鉄の駅からも離れてしまうことから断念しました。この「一週間ひとり旅」では2度目の訪問となる「京都府庁」を最後の訪問地に選びました。2025年の「新年度」の初日の日でした。明るさの残るこの時間は訪れる方も少なく。ゆっくり中庭をまわることができました。綾瀬はるかさん主演の大河ドラマ「八重の桜」にちなみ名付けられた「はるか桜」も蕾をほころばせていました。旅の2日目、雨にもたたられた訪問ののリベンジが叶いました。2日目に訪れた際の模様は下記のリンクです。『2025.3.27 春の京都一週間ひとり旅 2日目その① 京都の開花宣言は空振りに 二条城・府庁』旅行記の続きです。まだブログにはまとめていない京都越年旅行の際、学んだこと。寒さ厳しき折、連日「東本願寺」で午前7時前から始まる「晨朝法要」と続く「ご法話」…ameblo.jp外が暗くなるまでは、また府庁内の「前田珈琲」さんの店舗の「salon de 1904」へ。アロマの香りを楽しみつつ、想い出が記録されたカメラの画像をここで振り返っていました。今回の旅では「浄土宗」「浄土真宗」のお寺を心行くまで参拝できました。座禅もしました(椅子でしたが)。ご法話もいくつも聞けました。仏さまの存在が私にいくつも「頭を下げる」「手を合わせる」という「有難い」経験をさせていただいた一週間。美しい、心洗う風景に逢い続けるということができました。出会った方たちも、もう日常に戻ってるのだろうな、皆さん素敵な笑顔だったな…。いろいろと思い出しているうちに目頭が熱くなってきてしまいました。お店が閉店間際だったので、他のお客さんと距離があったことにも助けられました。一杯のコーヒーの香りと落ち着いた雰囲気が、私の何かを刺激し心の中で抑えつけていた「哀しみ」への蓋が少しずれたようです。そしてここで考えていたことをここで。先日も「クローズアップ現代」で「死後に届くレター」というものを取り上げていましたが、突然に身内を失った妻のショックは、今も癒えることはありません。その哀しみをうっかり誰かに打ち明けても多くは「早く元気になって」とか「私もそうだった」という言葉しか返ってこないことを、私は知っています。そうして人は「哀しみ」にふたをしてしまいます。年をとるということは「喪失体験」を重ねてること。私はその体験を重ねるごとに「慣れる」ことなく、どんどん「敏感」になっていることにも気づきました。特に「お若いのに…」という言葉は聞きたくありません。言われた方は、何の救いにもなりません。私は14年もの月日がかかりました。大槌の友のことに心の区切りがつけられた後の最初の一人旅でした。亡き友を思い、亡き縁者を思い、でも心昂ることなくここまで過ごせたことを思い、迷ったけどこの旅に来て心からよかった、と思いました。これからも妻が辛いとき、私には「辛いね」と言って寄り添うことしかできないでしょう。そしてもし私に何かがあったとしても、妻には「こんなに楽しく」旅をさせてもらって、何の後悔もない、ということをいつまでも覚えていてほしいと思いました。その都度いつも満ち足りていました。あの日から「14年」も「見守る」ということがどんなに苦しかったことか。「ありがとう」では軽すぎますが、他の言葉が見つかりません。あって欲しくなくとも、やがてやってくる日のために。もし私がいなくなって「後悔」の念が生まれたなら。強い「哀しみ」が襲ってきて、打ち明ける人が見つからなかったとき、妻には今日のメッセージを見てもらえたら。私の場合は今から、この場をお借りして残しておきたいと思います。「ありがとう」。この日の様子に戻ります。会計を済ませると、いつの間にか最後のお客様になっていたことに気が付きました。撮影の許可を申し出ると「もちろんです」と快諾いただけました。他のお客様の邪魔にならないこの時間に訪ねられたことも正解でした。3つあるお部屋はそれぞれ雰囲気が違いました。この椅子は、旧知事室で見たものと同じように思います。往時の雰囲気を存分に感じられるお店。店員の皆さんのご配慮にも感謝申し上げます。お店の外の廊下です。ライトアップが始まっていました。まずはゆっくりと2階から。ガラス越しです。反射お許しください。一階へ。年度初めの平日にもかかわらず、多くの方が訪れています。人影を隠すためにフィルターを使用しました。この旅、最後の桜の風景となりました。後ろ髪を引かれつつ…。京都府庁を後にしました。新幹線までの時間は、「京都タワー」を。この日は緑色にライトアップされていました。大階段には、開幕前だった「大阪・関西万博」のアピールが。空中回廊を進みます。一週間お世話になった京都の街ともお別れです。グラフィカルイルミネーションを見届け。「京都タワー」ともお別れです。今度はいつ訪ねられるでしょうか。この日この時間の新幹線のホームは、今までに見たことのないくらい乗客が少なかったことに驚かされました。これが新年度初日の夜の風景なのだということも経験になりました。ただし車内は満席でした。最終日のこの日の歩数は「19,086歩」。一週間の合計では「199,521歩」を記録していました。一昨年くらいから足の不調があったり、旅先で体調を崩したりと、旅に出る自信を失いかけてもいましたが、この旅ではそのようなトラブルもなく、自信も回復。さらにご参考までに、この旅行代金は往復の新幹線と6泊がついて、「57,970円」と格安に出かけることができました。現在、これほどに安いパックは見当たらないため、次の訪問はいつになるかわかりませんが、今回の旅でもいくつかの「初めて」を経験できたものの、まだ訪れることのできていない寺社もたくさんあるので、チャンスがあればまた訪ねたいと思います。「一週間」の旅行記が三か月にもわたる長期となってしまい、京都では「祇園祭」の「山鉾巡行」が雨の中、いよいよ始まりました。季節外れとなってしまいました話題におつきあいをいただきまして、誠にありがとうございました