半月ほど、昨年の旅行記が中断したままでした。

再開いたします。


昨年の夏の旅行のときのものです。

2022年「第104回全国高等学校野球選手権大会」、いわゆる「夏の甲子園」へ。

 

外野も指定席制。こちらのみ当日券を販売していました。

私たちは1塁側の内野指定席を事前に購入していました。

 

大会11日目だったこの日は4試合。京都から新快速を乗り継いで到着したときには、第2試合が始まった頃でした。

 

強烈な「浜風」が甲子園を吹き抜けていました。

当然ですが、強烈な夏の陽射し。膝の上に置いていたカメラさえも焦がさんばかりの暑さのため、カメラはカバンの中にしまわざるを得ず、ほとんど撮影はできませんでした。

 

この日の第2試合は、栃木県代表「国学院栃木」対熊本県代表「九州学院」の対戦。

 

九州学院高校は、「村神様」ことヤクルトの村上宗隆選手の母校。この日はその弟さんの「村上慶太」選手が4番ファーストとして出場。この日は3打数1安打1四球1打点です。

今年、日本大学へと進学。今度はお兄さんと同じ神宮球場を舞台とする「東都大学リーグ」へと進みました。

 

九州学院2年生だった直江投手。この日は国学院栃木打線を4安打で完封と大活躍でした。今年の夏は、県大会決勝戦で「東海大熊本星翔」に敗れ、連続出場はなりませんでした。

 

試合間にはたっぷりと勢いよく水が撒かれます。水勢に負けぬようみんなで協力してホースをコントロールしています。

 

甲子園には「夏の雲」が似合います。

 

ここで見る雲は、私にとってはいつでも特別のものに感じられます。

 

この日の第3試合は、福島県代表「聖光学院」対福井代表「敦賀気比」の対戦。

 

ゲームは聖光学院が8対1で勝利し、ベスト8へと進出したのですが・・・。

 

この日、レンズが動かせなくなったのは敗れた敦賀気比高校のキャッチャー「渡辺優斗」選手の慟哭でした。

 

聖光学院の校歌斉唱の間、涙の止まらない女房役をそっと支えるエースの上加世田君。自分も悔しさでいっぱいだろうに。

 

左隣の選手もこらえきれず泣き出しても、それを両手で支えるエースの大きな背中。

この写真を見ているだけでも、還暦間近の私の涙腺まで緩んできてしまいました。

 

その夏、全国の高校の中で「たった1校」だけが勝ち取る栄冠。

 

それ以外の高校球児は同様に、涙を置き土産にグラウンドを去っていく。

 

コロナ禍の中、ここで泣くことさえ許されなかった夏もあった。

 

高校野球をこよなく愛した作詞家の「阿久悠」さんが毎日一編の詩を残した「甲子園の詩」。阿久さんならどのように編んだだろうか。

 

敗れざる君たち」こそが、甲子園の100年を超える歴史を作り上げてきたんです。泣きたいだけ泣くがよい。それが許されるのは、ここまで勝ち進んできた君たちの特権であり、流れる涙は君たちの前に敗れ去ってきた球友たちの悔し涙なのかもしれないのだから。

 

一戦ごとにドラマのある、そんな「甲子園」に出会えた瞬間でした。

 

第4試合は、東東京代表の「二松学舎大付属」対大阪府代表の「大阪桐蔭」との決戦となり、球場は満員に。

 

力投する大阪桐蔭高校の川原嗣貴投手。この日は6安打完封でチームは4対0で勝利しました。

ドラフトでの指名はありませんでしたが、社会人の「ホンダ鈴鹿」へと進んでいます。

 

名将、西谷監督もよく見えました。絶対王者視される苦悩も多いと思います。この次の準々決勝で対する下関国際高校が最終回に逆転で大阪桐蔭に勝ち、その勢いそのままに下関は決勝まで進み、仙台育英の前に散った昨年の夏。

 

今年の「第105回」大会もいよいよ明日が準決勝ですね。今年の栄冠はどこに輝くのか、球児たちのひたむきな姿に目が離せません。

 

昨夏の真夏の京都旅行記は、京都へと戻り続きますパー