子どもは死をどのようにとらえているでしょう。
生まれ育った環境や経験してきた出来事によって、
死の概念の発達の 時期に個人差はあるでしょう。
でも、も う帰ってこない不可逆的な状態と認識するのは、
一般的に 小学校中学年から高学年と考えられています。
子どもの病気が「がん」とわかったとき、
不安を抱えな がら子どもを励まし
辛い治療を続けていくのは、とても大変なことです。
ましてや、治療が順調に進まなくなったとき、
家族の間で意見がわかれることは少なくありません。
「最期まで、やれることはやってあげたい」
「子どもに、これ以上辛い思いはさせたくない」
「親としてきちんと見送ってあげられるのだろうか」
親なら誰しも、治療や延命措置を継続するか、
治療を止めて医師から提案された緩和ケアを選ぶか
という選択をすることは心が引き裂かれる思いになります。
医師でも「緩和ケア」は、治療が不可能になった人が
受けるものと誤解しているように、
子どもの場合も往々にして、上記のような選択を
迫られます。
しかし、もっと早くから緩和ケアを治療と並行して
受けていれば、治療よりも病気のほうが強い場合、
がんに対して”降参”するわけではなく、
治せないがんなのだと理解することで子ども達は救われます。
また、親御さんも、
お子さんが残された人生を、なるべく長く、
大好きな家族と友人に囲まれながら
できる限り本人らしく過ごせるように
共に支えていける存在になれます。
いま現在、お子様ががんと宣告され
色んな問題に直面しているのであれば、
親子で一歩を踏み出すために
手伝える人がいることを是非、忘れないでください。
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