ホンダとトヨタ、電気自動車を発表 米国
ホンダは17日、ロサンゼルス自動車ショーで、家庭用電源などから充電できる電気自動車(EV)「フィットEV」の試作車をメディア公開し、2012年に日米で発売すると発表した。ホンダがEVを発売するのは15年ぶり。
トヨタ自動車も、米自動車ベンチャーのテスラ・モーターズと共同開発したスポーツ用多目的車(SUV)「RAV4EV」を公開した。
フィットEVは現行の小型車フィットをベースに開発。ホンダはこれまでハイブリッド車(HV)や燃料電池技術に力を入れてきた。EVは97年に発売したことがある。
伊東孝紳社長は朝日新聞などの取材に「通勤用などに一定の需要が見込めるのでEVもそろえておきたい」と語った。価格は未定だが「競争力のある価格にしたい」という。
ホンダはガソリンエンジンと家庭用電源からの充電を併用するプラグインHVも、2012年に日米などに投入する。
トヨタのRAV4EVには、今年資本提携したテスラが、モーターやバッテリーなど主要駆動部品を供給する。
生産拠点や日本での発売計画、価格は未定だ。
日系メーカーでは、三菱自動車がEV「アイミーブ」(398万円、国の補助金114万円)を販売。日産自動車も今年12月にEV「リーフ」(376万円、同77万円)の販売を始める。
日本の大手4社のEV計画がこれで出そろった。
全米最大の自動車市場であるカリフォルニア州では、12年から排ガス規制が一段と厳しくなるため、電気自動車はアメリカ市場でも今後、競争が激しくなりそうだ。
ロサンゼルスモーターショーは米4大自動車ショーの一つ。
米国内外の自動車メーカーなど約80社が環境対応車などを展示。一般公開は19~28日。