成田スカイアクセス
成田空港と都心をつなぐ京成電鉄の新高速鉄道「成田スカイアクセス」が17日に開業し、京成日暮里駅で出発式が開かれた。
導入した新型車両「新型スカイライナー」は在来線最速の時速160キロで運行。
空港第2ビル駅と都心(日暮里駅)の所要時間は最短36分で、現在より15分短縮される。
同ルートは、在来線で最速タイとなる時速160キロの新型スカイライナー。
長年、不便さが指摘されてきた成田空港が、ようやく海外の主要空港並みになる。
成田の旅客は順調に増えており、ライバルのJR東日本も巻き返しに躍起だ
成田スカイアクセスは、既存の北総線に新線を接続して完成した。
新型スカイライナーの料金は、2400円(運賃、特急料金各1200円)。
従来の京成本線もスカイライナーの代わりに「シティライナー」を走らせ営業を続ける。
日暮里-空港第2ビル間は最短61分、料金は1920円(運賃1000円、特急料金920円)。
上野-成田空港間で運賃や所要時間が異なる2ルートが併存するため、京成電鉄は間違わないよう注意を促している。
また、成田スカイアクセスから都営浅草線、京急線を経由し、羽田空港まで走る「アクセス特急」(都営、京急間は「エアポート快特」)を新設。
成田空港-羽田空港間は最短103分と、現在より20分短縮される。運賃は1740円。
都心から成田にはスカイアクセスが最も速く、安い。世界に見劣りしない空港アクセス鉄道が実現した。
京成の花田力社長は17日朝、東京都荒川区の日暮里駅で開いた出発式で力強く開業を宣言した。
新型スカイライナーは、デザイナーの山本寛斎さんが初めて手がけた鉄道車両。
スピードをPRするためのコンセプトは「風」で、外観は青と白。
青は日本伝統のあい染めから着想を得たという。
京成本線を使っていたこれまでのスカイライナーより所要時間は15分も短くなり、成田空港は数値上、国内外の主要空港と肩を並べた。
迎え撃つJR東日本は09年10月、新型成田エクスプレス(NEX)を投入した。
所要時間は東京駅-空港第2ビル間で最速50分、料金は東京駅発で2940円(乗車券1280円、特急券1660円)。
東京や横浜、大宮など主要駅から発着する利便性で対抗する。【平井桂月】
JR東日本の清野智社長は「NEXは首都圏の主要駅に乗り入れており、空港に直行できるのが最大の強み」と話す。