ほぼ予定時間通りに、CDG空港に到着。パリは晴れ。気温は18度。時間は
15:41。入国審査は出国と違ってものすごく簡単。手荷物検査が無いため呆気
ないほど。ただ機内に預けたキャリーケースや母のリュックを引き取るのに時間
が掛った。母と娘には窓際の椅子に座って貰い、私が荷物を運ぶことに。待てど
暮らせど来ないと思ったら、本当に最後の最後だった。気掛かりは16:30に空港
出口で待ち合わせている、日本でチャーターした貸切タクシー。この調子では間
に合わないと心配したが、やはり出口で16:35。5分の遅れ。
周囲を目で探してもそれらしき人がいない。内心少し焦る。だが数分後
に、大きく私の名前(英字で)を表示したiPadを持った運転手さんが現れ
た。パリで最初のミッションはどうやら成功のようだ。
ANAの荷物受取場所
前回、私と娘がパリに数十年ぶりの訪れた時のこと。大きな駅以外、メ
トロにはエレベーターが無いことにまず驚いた。もちろんエスカレーター
もある筈がない。母がパリへもう一度行けるだろうかと言い出した時に、
まず頭に浮かんだのがそれだった。大きな荷物を持って階段を移動する
のがやっとやっとだったのに、更に母のサポートも出来るか?多分、それ
は無理。そこでCDG空港からの移動をどうしたらいいのか?と考えて〝送
迎あり”のホテルを選ぶことにした。
今回選んだホテル「Adajio Paris Montmartre」(アダージョ・パリ・
モンマルトル)はCDG空港までのシャトル・サービスがある。予約後に早
速メールでそのサービスを依頼した。ところが〝送り”だけで〝迎え”は
やっていないという返事が来る。がーん、そっかー。じゃあ、どうする?
と再び考えているうちに、送迎サービスを専門にしている会社があること
を思い出した。確かHISのサイトの広告だったような気がする。
そして色々と調べた幾つかの会社の中から、私が選んだのは「Veltra」
(ベルトラ)。口コミをかなり読んでから決めたが、心配だったのは交通
事情によるタクシーの遅れ。その時は電話で連絡をしてくれとプリントア
ウトしたバウチャーには書いてある。つまり、早速携帯電話を使う羽目に
なるってわけだ。最初から面倒な事にはなりたくないなというのが、私の
本音だった。
他の方法としては、前回と同じようにエールフランスのバスを使うと
いう手がある。空港から出ているので階段の心配は要らないし、大きな荷
物も専用の場所に係員が収納してくれる。料金は往復で30€。3人分の片
道を計算して45€。だがパリ市内では決まった場所にしか停まらない。各
々のホテルまで送り届けてくれるわけではないのだ。今回のモンマルトル
にあるホテルの場合は〝凱旋門”のバス停からタクシーを使うことになる
だろう。15€ぐらいで行ってくれたとして、合計60€。全く同じ料金。それ
なら真っ直ぐホテルに行ってくれるチャーターの方が断然楽だと判断した。
<参考>「Veltra」(ベルトラ)の貸切チャーター
調べ方:サイトに入り「主要テーマから探す」→「空港送迎」→
「出発地」(フランス)→「貸切チャーター」CDG空港⇔パリ市内
料金 1名~3名 60€~(値段は変動あり)
英語ドライバー
時間 24時間可能(時間により料金に違いあり)
この車がチャーターした車。
口コミによれば、車種は色々あるよう
キャリーケース等を積み込んだ車の後部
無事、私達を載せた車はホテルに向けて出発。パリ市内に向かう道路は
空いていた。逆方向は随分混んでいたけれど。口コミを読んだ範囲では携
帯電話をしながらの運転も珍しくないようだったが、我が家の運転手さん
は寡黙な人だった。愛想が悪いわけではないが、ホテルに着くまでほとん
ど会話が無かった。それはそれで少し淋しい感じだが、贅沢は言えない。
車は裏道からモンマルトルに入ったため、気が付けばホテルという感じ
だった。約40分。難なくホテルに着いて、ホッとする。黒人の運転手さん
はキャリーケースを一度に両手に持って車から降ろした。そしてニコッと
笑いながら手を振って去って行った。最初に私と娘が使ったフランス語は
「有難う」と言う意味の「Merci 」(メルシー)。あまりにもスムースで
チップを上げる暇もなかった。上げたかったなと、チラリと思った。