今度はアベスの駅から徒歩数分の所に、雑貨屋さんでありながら色々な食材
やお土産を売るお店「Ets LION Pere et Fils」(ウーテーエス・リオン・ペール・エ・
フィス)を目指します。月曜日が定休なので、日曜日でもやっている筈。散々歩き
回りました。でも、お店自体が見つかりません。一人旅でディジョンに立ち寄った
時にお土産として買った、パン・デピス。パンと呼びますが、実はフルーツケーキ
に属します。たっぷりとドライフルーツを混ぜ込んだパウンド型のケーキは薄くス
ライスしてそのまま食べたり、チーズを載せて前菜の一品にしたり。親子で大好
きなんです。
辺りの人に聞いてみましたが、とうとう私達は見つける事が出来ません
でした。ネットでの情報は2013年まで出ていますが、2014年の記事は見つ
かりません。道を1本間違えたのか、閉店してしまったのか。もし行かれ
た方がいたら、是非ネットに情報を載せて下さるようお願いします。
少し疲れて来ましたので、今日最大のお目当てのパン屋さんに急ぐこと
にしました。2010年度にバゲットコンクールで優勝したお店「Le Grenier
à Pain」(ラ・ル・グルニエ・ア・パン)です。ここのバゲットをゲット
しなくては、モンマルトルに来た甲斐がないってものです。
アベスの駅の前を走る「R. des Abbesses」(アベス通り)を5分ぐらい
行ったでしょうか。ありました!早速、買うことにしましょう。気が付け
ば行列がお店の外にまで出来ています。もっとも日本のようなものすごい
数ではありませんが。
着いた時はまだ混雑していませんでした
入口の扉に書かれた優勝の証
そろそろ混んで来ましたよ
ジャムも豊富です。
1瓶約1,000円はちょっとお高いですが
こちらはクッキー
あれが優勝したというバゲット。
食べきれないと勿体ないので、半分のサイズに
切って貰いました
バゲットを半分だけ頼みたいときは「Demi baguette,s'il vous plaît.」
(デミ・バゲット・ スィルヴプレ)で大丈夫だと思います。半分だけ買
う人が多いらしく、下手なフランス語を話さなくても手振りですぐに分か
ってくれました。半分で0.60€。100円にも満たない金額は流石に主食だか
らでしょう。この他に、エクレアともちろんクロワッサンを買って帰りま
した。
帰り際に、アベスの駅をほんのちょっと行った先のパン屋さんも見てお
くことにします。こちらは2011年度バゲットコンクール優勝の「Au Levain
D'Antan」(オ・ルヴァン・ダンタン)。土曜・日曜とお休みなので実際
に買うことは出来ませんが、また来た時のためにチェックを入れておこう
と思いました。
全体を鮮やかなブルーでまとめている外観。
店内はどうなっているのか、イメージが掴めませんね
こちらにも優勝の証が
アベスの駅は階段がなが~い螺旋になっています。降りた先のホームに
は自販機があって、それほど混んではいませんでした。それなのに?それ
だから?とうとう初めてスリに狙われました!
まず若い中学生ぐらいと思われる女の子が娘に近づきました。手にマッ
プらしきものを持っていて、道を尋ねるふりをします。見るからに外国人、
多分日本人と分かっている筈なのに、この不自然さ。えっ?と不審に思っ
て娘に近づいた時、私の側にいた年配の女性の手が私のショルダーバッグ
の中に入ろうとしていました。
大きな声で「スリ!スリです!!」と日本語で叫ぶと、二人ともするす
ると閉まる間際の電車から降りていきました。車内の人々は全く無関心で
す。慣れているんですねぇ、きっと。手作りのショルダーバックは外側に
深さのあるポケットを付け、更に上蓋付き。中には盗まれても大事ないも
のしか入れていません。その深さで助かりました。例え手が届いても、盗
まれたのは小銭入れ。1,000円以下の少額のお金しか入っていません。で
も、すごくびっくりしました。
今回の旅行バッグ。ハンドメイドです
前蓋を開けたところ。このポケット、2重になっています。
手前が小銭入れ、奥にはナヴィゴを。
その更に奥にマチを8㎝ほど取った本体があります。
今回、街中でずいぶんと署名を集める風の団体を見かけました。人数は
5,6人からもっと多い時もあります。私はフランス語がスラスラと読める
わけでないし、旅の途中で何かに署名するほどフランスの政治的事情に精
通していません。一度も立ち止った事はないのですが、たまに署名をして
いるアメリカ人らしき人を見かけたことがあります。これもまた、スリの
集団として有名なんだそうです。
モンマルトルは昔と違って、ずいぶん素敵な街に変身していました。で
も相変わらず、スリが横行している気の抜けない街でもありました。アン
ヴェールの駅では日本語で「スリに注意」のアナウンスがあるほどです。
ただの下町とは言えないほど有名店があちらこちらにあり、手ごろな値段
で買い物を楽しむことが出来る街です。是非是非訪れてみて下さい!と言
いたいところですが、こういう事態に遭遇すると手放しで推薦することは
出来ません。少し残念な気がします。
この階段、延々と続きます
こんな写真を撮ったりしてるから、
お上りさんに見えたんでしょうか
*モンマルトルのケム