⑩パリを歩く その5:Nil通り | 私的パリ案内

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大好きなパリ!美術館も音楽もいいけれど
美味しいものもチョコッと食べてみたい
そんなおばさんの旅レポートです

 今日のスケジュールのおまけ。歩く元気が残っている時の【行っても行か

もいいけど】のコーナーです。20年ぶりと言うことで、行きたい所が目白押し。

しかも情報が昔と違い、ネットのおかげで芋ずる式に増えていきます。ここは行

きたいんだけど体力を考えたら、次回にする?という所が目的地です。

 Nil(ニル)通りと言えば、もうかなり有名らしいのでピンと来る方も

いことでしょう。FIGAROはもちろん、「ミセス 201310月号 

魅了するおしゃれと美食の街パリへ」(文化出版局)でも取上げていまし

た。この出版社には昔お世話になったことがあります。パリを歩くための

小さい記事を書かせて頂いたのです。それもありますが、時々パリを特集

することがあるので、いつもチェックを怠りません。

 この通りを有名にしたのはフレンチのお店「Frenchie」です。ふざけて

すよねぇ、名前が。味の良さで瞬く間に行列のお店となりました。ホー

ムページに早速行ってみると、


Entrée + Plat + Dessert ou Fromage : 48 €

Tél. : +33 (0)1.40.39.96.19

Métro 3, 4 : Sentier, Réaumur Sébastopol

Ouvert du lundi au vendredi sur réservations aux

deux services à 19h00 et à 21h30.


 最初の1行を読んでみましょう。前菜+主菜+デザート(またはチーズ)

48€。いいですね、美味しければコストパフォーマンス良好です。ただし

営業が月曜から金曜日の19002130。残念ですが、お昼ご飯をここで

べることは出来ません。夜だけの営業。そのため、お昼のスケジュールには入

れませんでした。ただし「ピルエット」に振られて、モントルグイユでも美味しいお店

が見つからなかった時。行こうと思っていたのが、このお店の系列店のバーガー

屋さんです。その名も「Frenchie to Go(フレンチー・トゥ・ゴー)。昼食は「エクス

キ」で済ませましたが、ゆっくり休んだのでまだ足は大丈夫。お店だけでも見てお

こうという事でやって来ました。


すっきりしたお店の入口。ここもお昼時には並ぶそうです

フレンチー店

 厨房では女性と数人のスタッフが忙しそうに働いていました。接客は可

もなく不可もなくと言った所でしょうか。早速カフェオレ(3.80€)とシ

ョコ・ショー(暖かいチョコレート・ドリンク 5.50€)を頼みつつ、

夕食か又は翌朝のご飯にするためのホットドック(8€)をテイクアウトで

頼みました。ショコラ・ショーは飲んだ本人に聞くと、今までに飲んだ事

のない美味しさだそうです。まるでチョコレートに何も加えずに溶かした

ような濃厚さが、素晴らしいとのこと。多分、溶かしに使った牛乳も飛切

りの美味しさだったのでしょうね。また私のカフェオレもなかなかの美味

しさでしたが、飛切りでは無かったような。


これが今までに飲んだ事のない美味しさのショコラ・ショー

ショーは「chaud」と書いて「熱い」と言う意味になります。


フレンチー チョコ

カフェオレには、すっかりお馴染みのラテ・アート


フレンチー カフェオレ

忙しく働く厨房の中の様子。所狭しと食材が置いてありました

クレジットOKです


フレンチー店内

ここのカルト。英語の表記があり、分かり易いと思います


フレンチー メニュー



 カルトも詳しく見てみましょう。朝食として、ベーコン・サンドイッチ

あり、玉子かチェダーチーズを加えると1€増し。ちょっと変わったとこ

ろでシリアルにヨーグルトやスコーンがあること。ドーナツやマフィンも

ありますから、フレンチ色が濃いわけでもなさそうです。お昼にはホット

ドックやベーグルの他、ロールパンにロブスターを挟んだものが。テイク

アウトしてみたい所ですが、値段的に冒険。ちょっと手が出ません。ホッ

トドックの約1,150円はまだしも(それでも高すぎると思いますが)、ロ

ブスターに至っては22€です。約3,000円。1品でこの値段は美味しければ

良いと言うレベルでは無いような気がします。日本ではあり得ない、この

メニュー。それでもお昼には行列が出来るそうです。私達が行った時はガ

ラガラでしたが。

 お店を出て、同じこの通りにある次のお目当ては「ミセス」に載ってい

Terroirs d'Avenir」(テロワール・ダヴニール)と言うエピスリー

店です。このお店の中が小さな市場のようになっていて、そのどれも

が拘りのある生産者から仕入れたもの。流石に「ミセス」らしい視点。普

通のレストラン・ガイドと少し違います。ここで、またまた私のポカが出

ました。

 通りを二度三度行ったり来たりしたのですが、お店が見つかりません。

うとう店開きの支度をしているFrenchie」のスタッフらしい人に聞き

した。「月曜日は休みだよ。」との答え。がっかりです。娘は「フレン

チー・トゥ・ゴー」が、そして私はここがお目当てだったのに。うっかり、

きちんと調べることをサボってしまったんです。「フレンチー」がやって

いるんだもの、ここもやっていると思い込んでいました。残念、残念。

ランス・ド・パリ」の、きめ細かくて、味が濃くて、薫り高くて、脂

の部分も最高と言うハムのデータもしっかり取ってありました。それなの

に!です。

貼り付け元 <http://yukinokano.exblog.jp/17855879/ >


 今回はニル通りでも、肩透しで終わってしまったと言う印象が残りまし

た。「テロワール・ダヴニール」は一流のシェフ達が仕入れると言う肉や

ハム、チーズなどを扱っているお店。それらの素材を実際に自分で料理を

して食べてみる。考えただけで、ワクワクするじゃないですか。モントル

グイユからとても近い、Nil通り。訪れるには、さほど苦労もありません。

また、スケジュールの途中でイレギュラーな事件が起きた時には、変更先

としてここを選ぶのもいいなと思っています。一度来た事がある場所と言

うのは行動予測が付くため、安心感があるからです。体勢を立て直す時に

は、馴れているエリアを行くのが一番ですから。



この狭い通りがNil通り。歩いて23分もしません

Nil通り


R.Montrogueil(モントルグイユ通り)のケム


モントルグイユMAP

“ケム”は毛虫のようにゆっくり歩いた足跡のこと

(毛虫のゴム印はパリ土産です)