今回のタイトルの組み合わせは一体何?と思われる方
がいると思います。まずは美術館から始めましょう。
パリに数日滞在するのに美術館へ行かない人はまずい
ないだろうと私は思っています。数多くある美術館の中
で、一番有名なのは「ルーヴル美術館」ですね。でも一
度訪れたことがあれば、その次は「オルセー美術館」で
しょうか。実は本の中で一押しにお勧めしているのが、
この「Musée d'Orsay」(オルセー美術館)。印象派の
画家の作品が多く展示されているので、これは知ってい
る!教科書で見た!等と親しみを覚える作品がいっぱい
あるからです。
印象派については詳しくお伝えすることもないと思い
ますが、「手作りの旅は自己責任」と言うお話の中で私
が初めて手作りをした旅、バルビゾンで出会ったバルビ
ゾン派の画家達は印象派の先駆者でした。
偶然なのですが、ある会報で「落穂拾い」の絵につい
ての短い解説を読んだことがあります。調べてみると、
西洋絵画の歴史に関する著作が沢山ある利倉隆さんが執
筆されたものでした。
読んで気が付いたのは、当時(19世紀中頃)絵画と言
えば宗教画か肖像画ばかりだったと言う事。確かに、そ
うです。でもこのように指摘されないと全く意識してい
ませんでした。そういう絵画の世界で、自然を舞台に農
婦や風景を描いたミレーやルソーは革新的な画家だった
のです。穏やかな風景の中に素朴な人々を描く画家が当
時のサロンでは異端児だったなんて、全く知りませんで
した。現代では風景画が特別変わったものでもなく、ご
くごく当たり前のジャンル。そのバルビゾン派が更に進
化したのが、印象派です。「落穂拾い」がただの名画な
のではなく絵画の世界での革新の象徴だったなんて、目
からうろこでした。この絵もオルセー美術館所蔵です。
オルセーの次に私がお勧めしているのは、国立近代美
術館。ここにも私たちが良く耳にする画家が勢ぞろいし
ています。ダリ、マティス、ピカソ、等々。そして、こ
こをお勧めするもう一つの理由は、他の美術館より開館
・閉館共に他の美術館より遅いこと。短い旅程の中に美
術館を一つでも入れたい時には助かる美術館ではないで
しょうか。近代から現代までの絵画が楽しめます。
*ルーブル美術館:開館時間 9:00~18:00(水、
金は~22:00) 火休(他祝日休あり)
*オルセー美術館:開館時間 9:30~18:00(木
は 9:30~21:45)月休(他祝日休あり)
*国立近代美術館:開館時間 11:00~21:00 (木
曜日は~23:00)火休(他祝日休あり)
ポンピドゥーセンター前の動くオブジェ。
色彩が奇抜です。
1993年当時の国立近代美術館の入場券。
カラフルで素敵ですね!
国立近代美術館はCentre Pomidou(ポンピドゥー
センター)の中にあり、最寄り駅はメトロ1号線の
Hotel de Ville (オテル・ドゥ・ヴィル)です。この駅
には名前にあるように、パリ市庁舎があります。中の
見学はグループで、しかも前もって予約しなければなり
ません。私たちは入る事ができませんでしたが、とても
立派な宮殿のような内部らしいです。ここをわざわざ訪
れる事は無いと思いますが、国立美術館へ行く予定があ
る場合はぜひ立ち寄ってみたいと思います。
その理由は建物の裏側に展示会場への入り口があり、
定期的に催しがあるようなんです。何回かその前を通っ
ているのに全く気が付きませんでした。調べてみると、
ほとんどが無料。今までに見てみたかった!と思うイヴ
ェントが幾つかありましたので、挙げてみます。
2007年:「フランスで強制連行されたユダヤの子供
たち」展
貼付元 <http://4travel.jp/travelogue/10169657 >
2012年:「ドワノー・パリ・レ・アール」展
貼付元<http://tricolorparis.com/sortir/event-france/doisneau-paris-les-halles/ >
2013年:「オート・クチュール」展
貼付元<http://www.parisjoho.fr/sortir/events/111hautecouture.html >
昨年のオート・クチュール展では、シャネル、バレン
シアガ、バルマン、ディオール等の名だたるデザイナー
のオリジナル作品が展示されたようです。画像で見る限
り、それはそれは圧巻!例年3月~7月にかけて大きな
展示会が催されるらしいので、5月に行く予定の私にも
チャンスがありそうと考えて色々調べてみましたが、見
つかりません。そう言えば、今年はサッカーのワールド
カップの年でしたね。過去にもあったらしいのですが、
市庁舎がサッカー中継のサテライトになるんでしょう。
パリっ子たちのために臨機応変に対応する市庁。この他
にもメリーゴーラウンドが設置されたり、冬にはスケー
トリンク、そして夜のライトアップと様々な工夫を凝ら
して市民にサービスしているみたいです。2020年にオリ
ンピックを予定している東京ですが、今までに文化的な
催しを無料でやっているのを聞いたことがありません。
もっとも行こうと思って調べたことが無いと言えば、無
いのですが。
ゆっくり開館する美術館をスケジュールの最後にする
として、この市庁舎のすぐ近くに私が立ち寄りたい場所
がもう一つあります。それはBHV(ベー・アッシュ・ヴェ
ー )。正確には Bazaar de l'Hôtel de Ville(バザー
ル・ドゥ・ロテル・ドゥ・ヴィル)と書き、市役所前市
場という意味です。ここは日本で言うと、渋谷の東急ハ
ンズみたいな所。DIY女子には何時間いても飽きないア
ミューズメントな場所です。ちょっと見にはハードな男
性向きのように思えますが、個性的なお土産を買うのも
ここならでは。例えば、自分の部屋のノブをパリのカフ
ェ風にしてみる、気の利いたロゴ入りのプレートを棚に
付けてみるなどなど。私も飾り用に可愛いタイルを買っ
たりしました。今回も立ち寄る時間が取れれば、スケジ
ュールに入れたいなと思っているのです。
当時、選んで買った可愛いタイル。
書棚の中に立てかけて飾っています。
ちょっと足を伸ばして日本でもお馴染みの
“Mariage Freres”「マリアージュ・
フレール」へ。疲れたらここでゆったりと
お茶をするのもいいですよ。お食事も出来ます。
人気の「マルコポーロ」をリーフで
買いました。パッケージがとてもシックです。
上の葉書の裏にはパリ本店の他、東京支店が
記載されています。現在は関西にもあるようです。
*Mariage Freres (マリアージュ・フレール)
4区:30 rue du Bourg-Tibourg - 75004
メトロ:①、⑪号線 降車駅:Hotel de Ville
営業時間:10:30~19:30
定休日:無休