Marche(市場)はいかが? | 私的パリ案内

私的パリ案内

大好きなパリ!美術館も音楽もいいけれど
美味しいものもチョコッと食べてみたい
そんなおばさんの旅レポートです

さて、定期券も買ったし地図も手に入れました。第一

日目ということで、私たちは疲れを取るための軽い散歩

に出ることにしました。歩き出せば当然、道路標識を見

ながら行くことになります。このブログを始めるにあた

って、私は「パリの道には個性的な名前が付いていて初

心者にも歩きやすい。」と言いました。これからはバン

バン、その個性的な名前が出てきます。

 このブログの中では原則的に地名や道路の名前はフラ

ンス語を優先しました。日本人は英語だったら最低でも

中学生の時に基礎を習っていますよね。フランス語には

英語と違う表記が少しあります。それは全く気にするこ

とはありません。話す必要はほとんど無いのですから

心の中で英語読みしたって良いのです。

 ただし、持って行く地図や仕入れた情報の地名、店名

や道路標識などは必ずフランス語も付いているものを用

意しましょう。現地ではフランス語による表記が圧倒的

に多いですから。フランス語は“記号”として読んで歩

のです。ネットのおかげですが、分かる範囲で日本語

による発音も括弧( )で付けてみました。また日本人

に馴染みのある言葉はそのまま使ったりもしています。

カタカナ式の発音で試してみる。現地の人が笑いながら

でも分かってくれる。そんなハプニングがあったりすれ

ば、旅はもっと楽しくなることでしょう。

 これまでの経験で、地図や住所表記に何度も出てく

るフランス語を覚えました。その中から幾つか紹介し

てみましょう。

道路表記

Boulevard(ブールヴァール)かなり大きな幹線

路 Bd.と略


Avenue」(アヴェニュー)両側に並木がある大き

な通り Av.と略


Rue」(リュ)普通の通り 一番多く使われている

R.と略


Place」(プラス)広場 Pl.と略


Pont」(ポ)橋


交通標記

「Métro」(メトロ)既に何度も出て来た、地下鉄


Sortie」(ソルティ)出口


Direction」(ディレクション)行く先


bilet」(ビィエ)切符


Gare」(ガール)駅 フランスは国鉄なので、

S.N.C.F目印に


住所表記:良くガイドブックなどで見かける、5桁の番号

郵便番号

 パリの場合は75から始まり、下2桁は区を表す

     75016 → パリ16


 大体こんなところです。それでは行きましょう。私た

ちは歩いてメトロ10号線のJussieu(ジュシュー)駅まで行

き、電車に乗って2駅目の「Maubert Mutualite」(モー

ベル・ミュチュアリテ)で降りました。今日の目的はシテ島とサ

ン・ルイ島です。

  歩き出してすぐに出会ったのは、「Place Maubert」

(プラス モーベル)の「Marché」(マルシェ)。市場です。当時

のガイドブックでは見つけられなかったので、こんな所に市場

が立つなんて!と驚きでした。ネットで調べてみると古くからあ

る庶民的な市場として、現在は知る人ぞ知るマルシェらしいの

です。(サイト Jams Paris ) その日は土曜日で偶然に開

催日でしたが、その他には火曜日と木曜日しかやっていない。

とってもラッキーでしたね。

モーベル市場で買ったメロン。大きさは日本の

アンデスメロンぐらい。

つるつるしているので見た目はプリンスメロン

のようなのに、中が赤肉でまるで夕張メロン。

美味しかった!2個で10フラン(1個、100円



 マルシェには屋根付きの建物の中にある市場と、屋外

の屋台式の市場の2種類があります。パリ市内には私の

知らない市場がいっぱいありますが、宿泊していた5区

の市場としてはムフタール通りにある「Marche Mouffet

ard」(マルシェ ムフタール)が一番有名でした。今

でも、ほとんどのガイドブックが取り上げていると思い

ます。

 一度訪れたことがありますが、クリスマスが近いせい

か鳥を大きなグリルで何羽も丸焼きにしていたお店が何

軒かあったのを覚えています。あの時は翌日にニース行

きを控えていたので、買わずに通り過ぎました。フラン

ス産の地鶏かしら?だったらお味は?調味料は塩味だけ

?、冷めたらパンに挟んでも美味しいのかしら?などな

ど・・・。今でも食べてみなかったことが、ちょっと惜

しい思い出です。

 この他にパリ市内で私が知っているのは、11区の「 M

arché Bastille」(マルシェ バスティーユ)です。屋外

のマルシェで、果物や野菜に交じってホタテや蝦などの

魚介類を売る屋台もありました。当時のメモによると、

こんな調子です。

「バスティーユの朝市は噂に聞く通りの規模だった。Ri

chard Lenoirリシャール・ルノワール通りに沿って延々

と続く屋台の多くは果物や野菜を扱う店だ。値段や鮮度

が店によってかなり違うのは興味深い。日本だったらど

こもかしこも同じになっているだろうから。その合間に

パン屋、肉屋、雑貨屋(多くは料理道具を売っている。

あまり質が良いようには見えなかった)、菓子屋、花屋

等。裸電球の下で威勢の良い声が飛び交う。客もんどん

増えてくる。今、1030。日曜にしては早い時間だが、

朝市の割にはみんなのんびりしている。

日本の3倍はあるかと思える胡瓜、細かな縮れが入っ

ているキャベツ、大きくてしっかりした苺、小ぶりのメ

ロン、オレンジにバナナ。トマトは枝付きを結構見かけ

る。ジャガイモも種類が多い。3月下旬のせいか、チェ

リーはどこも無かった。残念。圧倒的な数を誇るこれ等

の店に交じって、1軒だけ生チーズを扱う店を発見。今

まさに搾りたてのチーズをカップで売っている。また豆

腐のように切って積み上げているのもあった。是非、そ

の味を試してみたいものだ。この次はキッチン付きのア

パートメントを借りて、もう一度来てみようか。魚屋の

店先には茹でた蝦が何種類も並んでいた。これを歩きな

がら食べるのもいいかと思ったが、案外に食べ歩きして

いる人はいない。バスケットの中に好きなものを買いこ

んで、リッチなブランチにするんだろうなぁ。

 全体的に、日本と比べると安い。八百屋でトマトを選

んでいたら、怒られた。買う方が勝手に選んじゃ駄目な

んだと気付く。次の店でやっと買ったら(もちろん、お

店の人が選んで)、5個で2.5フラン。中にシワシワの

ものが1個入っていた。旅先なので煮たり焼いたりはし

ないのだから、ちょっと損をした気分になる。でも1

当たりたった10円なんだから、それはシミッタレと言う

ものだろうか。こんな風に、実に大雑把だけれど細かい

ことを言わなくても良いと思えるほど食料品の物価は安

い。」

   


11区の Marché Bastille(マルシェ バスティーユ)

が立つ、Richard Lenoir(リシャール・ルノワール通

り)。木曜日と日曜日の週2回開催



訪れる人々は地元のせいか、普段着姿。



ホテル住まいではちょっと難しい魚介類。

1週間ぐらいの滞在だったらアパートメントを

借りて調理を楽しむのもいいかも。



 


読み返してみて、生チーズや茹でた蝦はプラスティッ

クの密封ケースかジッパー式のフリーザーパックを持っ

て行けば良いかもと思い付きました。ビールやワインを

買い込んで、小腹が空いた時や夜のおつまみにうってつ

けじゃありませんか。全く食べる欲望にはキリがありま

せんね。(笑)