昨年からマサラチャイにはまったのをきっかけに、家でもスパイスティーを作るようになりました。
牛乳は飲めないので、代わりに豆乳を使い、てんさい糖や黒糖などを入れます。
そのうち、ストレートでも美味しいと思うようになり、最近は紅茶の代わりに薬草茶を使ってミルクなし、砂糖なしで飲んでいます。
これは、もはやチャイとは言わないかもしれませんね。
今年は1月に、はやり風邪にかかりました。
さすがに体調不良の時は飲みたい気分にはならなかったのですが、回復してきてから、またスパイスティーを飲むようになりました。
今回ご紹介したいのは、アニスシードまたはスターアニスを使ったスパイスティーです。
アニスシードはセリ科の植物 アニスの種です。
エジプトやトルコが原産。
アニスシードは古代ギリシャでは薬草として扱われていました。
ワインに入れて飲むと、サソリの刺し傷に効果があるとされ、ピタゴラスも推奨したそうです。
(参考:「東西生薬考」 大塚恭男著 創元社 1993)
健胃剤や、去痰剤として用いられたり、ドイツのパンやお菓子にも使われています。
スターアニスは、シキミ科の植物。
別名 八角(はっかく)、大茴香(だいういきょう)といいます。
八芒星の形に種が綺麗に収まっていて、とても魅力的な形状をしています!
中国南部やベトナムが原産。
中華料理で使われる五香粉の材料として使われます。
スターアニスは漢方では胃弱に効き、風邪薬として用いられたそう。
これまで、八角は豚の角煮のイメージしかありませんでしたが、漢方としても使われていたのですね。
日本に自生するシキミと近縁種ですが、日本のシキミは有毒だそうです。
アニスシードとスターアニス。
この二つは別物なのですが、同じ「アネトール」という甘い香りの成分が含まれています。
岩波の理化学辞典で「アネトール」を調べてみました。
「アネトール」
大茴香油(だいういきょうゆ)
アニス油などの精油中に含まれている香料成分。香料・健胃剤・去痰剤などに用いる。
無色の小葉状結晶で融点22.5℃。水にはほとんど不溶。
アニスシードとスターアニスはどちらもスーパーのスパイスコーナーや中華料理の材料コーナーで手に入ります。
オーガニックスパイスをご希望の場合はネットから購入できます。
アニスシードやスターアニスは、紅茶にはもちろん合いますが、実は、ジャスミン茶(さんぴん茶)にとても合います。
ジャスミン茶の時は、ミルク、砂糖なしがいいと思います。ほのかに甘い香りのする爽やかなお茶になります。
風邪をひいて大体回復したあと、咳や痰が長引いてしまう時にオススメです。
☆作り方☆
400mlの水にアニスシード 小さじ1/4くらい、またはスターアニス 種2,3個分(八角形のうちの二、三角分)をミルクパンに入れて、火にかけます。
生姜スライスを2,3個入れるのがおすすめです。
ほかにも、お好みでシナモンなどのスパイスを入れても良いです。
紅茶など好きな茶葉を小さじ1入れます。
ミルクや砂糖もお好みで入れて下さい。水+ミルクが400mlくらいです。
4,5分煮て、茶こしで濾してできあがり。
煮るのがちょっと手間だなと思われるかもしれませんが、煮ると香りがちゃんと出ます。
寒い冬に、甘い香りのアニスティー。
よかったらどうぞお試しください。