やれやれ、先週に続き野球の話で恐縮である。

わがベイ軍、4日間であっさり首位陥落、「転落酔」の日々であるのだが、

なーに、シーズンは長い。

今は、あと半年ほどを乗り切る長期戦略&戦力を育む段階だ。

下手にロケットスタート決めて、浮かれたゴールデンウィークから夏場に意気消沈、の昨年の轍を番長は踏まない。

耽溺するのは9月でいい。

…と余裕かましているので、中日さん、おめでとう!

ほぼ8年ぶり?そりゃー耽溺するだがや。

今のうちに美酒を味わっておくがよかろう。くほほほ。

 

そんな名古屋人も浮かれ踊る金曜日の午後、

会社で後輩Aくんがにこにこしながら話しかけて来た。

「今日、ガールズフェスティバルでハマスタ行くんですよ」

Aくんは元々は巨人ファンなのだが、熱烈なベイファンの奥さんに引きずられて、

ベイファンに転向したという類い稀なるナイスガイだ。

訊くと奥さんは牧のファンで、今日女性客に配布されるスペシャルユニには

「MAKI 2」をプリントしてもらうのだ、と言う。

居並ぶイケメンの中で牧を選ぶか! わかっとるねえ~奥さん!

褒め称えるワシに神妙な顔でAくんが続ける。

「でも、今日、巨人もブラックユニフォームレプリカ全員配布で、

それ欲しくてチケット買ってあったので、ドーム寄ってから横浜すよ~」

???

「Aくん、じゃそれ、オレ代わりに行ってもらってこよか?」

話は即決で、Aくんが買ってた2枚のチケットで別の後輩Fとワシの二人で

レプリカユニゲットに出陣することに相成った。

ちなみに後輩Fは福岡ソフトバンクホークスの熱烈なファンなのだが。

 

そもそもレプリカユニゲットが目的で、どこでもいいと購入したAくんのチケット、

外野席レフトポール際という実に香ばしいカープ応援席なのであった。

こんな巡り合わせでもない限り、おそらく一生座ることの無い席だ。

 

ちょっと出遅れて、しかも地下鉄水道橋駅からぐるり180度向こう側の11番ゲートへ回り、レプリカユニをきっちりゲットし、お役目を果たしたのち、

慣れぬ席を探しさまよい、所在無げなホークスファンFの後ろ姿に辿り着いたのは

もう3回表とかだった。

レフトスタンド、妙に熱くなってる。

見るとスコアは2対1。

カープがリードしている!

ここんとこ貧打に喘いでいたカープが、開幕エース対決に先制しているのだ!

熱気むんむんの応援席でいささか顰蹙かと憚られたが、ハマスタに居るAくんに

「ちゃんとゲットしたよ」の写メを送る。

ちょっとシュールだ。

 

写真を撮り終わるとユニはそそくさとカバンに仕舞い込み、

Fからここまでの得点経緯を教えてもらいながら、

持ち込み焼酎とキリンレモンの自作レモンサワーを吞みつつ観戦する。

と、野間の二塁打に続き、菊池がタイムリーを放った!

レフトスタンド、やんややんやのお祭り騒ぎだ!

カープ応援団の得点祝福ソングを間近で聴くのは初めてだった。

 

♪宮島さんの、神主があ~

おみくじ引いて、申すにはぁ

きょうおもカァアープは勝ーち、勝ーち、勝ーち勝ち!

オー~ワッショイ~ワッショイ~!

 

なんか子供の頃、運動会の応援歌とかで歌ってた馴染みのメロディだな~

そうか、花咲か爺さんか~

♪うぅらの畑でポチが鳴くぅ~

何だか楽しくなって来たぞぉお~~~

 

と言うことで、にわかカープファンになりすますワシ。

カープ名物スクワット応援にもこっそり参加してみる。

うほほほほ。

おもろいやんか~

かっとばせードーバヤシッ!

 

3回の堂林は残念だったが、続く4回、

坂倉が熱狂のレフトスタンドへホームランをかっ飛ば打ち込む!

深紅のユニ軍団、狂喜乱舞だ!

♪きょうおぉも、カァアープは勝ーち、勝ーち、勝ーち勝ち!

バンザーイ!バンザーイ!!

いやあ~いいねえ~オモロイもんだねえ~

ワシとF、ストレンジャーの二人だが、なんかハマって来てる。

ああ~この得点ソング、動画に収めておきたいねえ。

そう語り合って二人、やにわにスマホを構えるが、

そうすっと点が入らなくなったりするのが世の常だ。

 

続く5回も残念ながら得点ならず。

先発戸郷を引き摺り下ろした6回表広島の攻撃、

ホークスから巨人移籍の泉のピッチングを複雑な思いでFは見守りながら、

無得点に抑えきった6回表終了で、ここらにしとくか、と、ふたり、席を立つ。

 

ワシもFもヘビースモーカー。

後楽園近くの赤提灯へ灰皿とホッピー求めて移動する。

 

はあ、やれやれ、Aくんのミッションも無事果たしたし、

関係ない試合(笑)観るのもオツなもんだね、と乾杯する。

 

ところが我々が席を立った6回裏、エース九里が打ち込まれ大量7失点、

で、広島は大逆転負けしていたのだ!

レフトスタンドの皆さん、さぞかし悲嘆落胆したことだろう。

その胸中やいくばくかと偲ばれる。

でも申し訳ないが我々フェイクファン2名、

存分に楽しませていただいたフライデーナイトだったのでしたーwww