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福岡県飯塚市立岩遺跡で大量に作られる石庖丁の素材産出地である笠置山の麓の千石峡で礫から連続剥離で沢山の石庖丁の素材剥片を製作したとされる現場に行ってきた。


それとの関連で1990年以後の立岩遺跡出土の石庖丁の未製品も調べさせて貰った。焼の正、下の方、夫婦岩遺跡などで、未製品のあり方について、いろいろ面白いことを発見した。まあ、このことについては、いづれ、お知らせする機会があるかもしれない。


その折、福岡県嘉痲市穂波麓遺跡出土の完形の未完成石鎌を見せて貰ったが、なんと石鎌のなかに、木の根の化石が見えるんだよ。この木の根、うねっている。未完成で止まっているのは、それを作っていた弥生人がびっくりしてそこで製作を中止したと考えるのは面白がりすぎですかね。


今日のブログはこの珍品紹介が目的です。
これ全形

これアップ。鎌の根本側にくっきりと木の根の化石がでてきた。

大洲市は大洲城の整備を進めていて、石垣の解体積み直しも検討している。


その一貫として、本丸西北の井戸曲輪の西北角も対象としているが、それに先だって天馬の発掘が行われた。絵図によれば長屋や土塀があったところ。


上部は少し削平されていたけど、長屋の礎石の根石や円形石積み遺構などが見つかった。石垣の裏ごめの残りもなかなかいい。


注目されたのは石垣の傍らにたっていたケヤキの根が掘り出されたことで、写真のように石垣の反対側は根が健やかに伸びているが、石垣側は石垣にぶちあたって、進めず左右に湾曲し、渦を巻いている。根は1cmあたり10Kgの圧力をかけるそうだから、もの凄い力で石垣を圧迫している。


このケヤキは平成11年にカットしたので、それ以上の圧力は止まったがほっていたら、石垣に悪影響を与えていたであろう。


石垣を崩壊させた宇和島城の楠の根のありかたと全く同じだ。

この宇和島の先例を過大評価だとし石垣に影響は認められないなどと言ってこの状態の放置を主張する少数の人が居たり、それを市民の声と持ち上げる立派な地方紙があったりで、大洲城は可哀想な状態です。


本丸には立派なケヤキが石垣沿いに並んでいてその下にある多聞遺構を毎日壊しており、三本並んで石垣に圧迫を加えている現状をなんとする。


桜の根も6mも伸びており、浅い遺構は能島城のように間違いなく遺構、遺物を破壊するであろう。


このように樹木は明らかに遺跡遺構遺物を破壊しているのであるから、行政当局も予防的保護をはかるべきであろう。


可哀想なのはあくまでも遺跡遺構だ。人間がまもってやらねば。
これがケヤキの根。石垣にストップされて根がねじ曲がっている。
こちらは桜ネ。どこまでも根はのびる。

お節介にも地域活性化支援センターなるNPO邦人がプロポーズに相応しい地を「恋人の聖地」なる訳の分からん名前を付けて松山城の二の丸「史跡庭園」を選んだ。


例によって全国から100選だそうで、松山市は節操もなく写真のように庁舎に垂れ幕をぶら下げて喜んでいる。横写真で見にくいでしょうが、上から二つめ。



これが松山城の二の丸ですが、松山城全体が国史跡になっているので、「整備」された二の丸は「史跡庭園」と呼んで「史跡」を売っている。そしてこのなかに「大井戸」というか「大池」というか、めったにない深くて広い水場がどーんと設けられている。
そして、喜んだ結果、この大池のど真ん中のそこに「恋人の聖地」と記した大形の円形プレートを沈め、この史跡が恋人の聖地としてアッピールしている。国の史跡に。
 

この大池は不幸にも石垣が崩壊して犠牲者をだすまでして発掘されたものだ。こんなアホなことされたら無くなった方も浮かばれないのではないか。

 人集めしたいがために、史跡という本質も、ここにいたる経緯もものかわ、これを毀損してテンとして恥じないこの品性と民度は賞賛する以外にないな。運輸関係会社が受けた指定管理制度の成果とも言えようが、品性ある史跡の管理責任は行政の担当部局にもあるんではないか。


この二の丸の整備は当時の為政者が町の建築家と大學の庭師を集めて、ほぼ私的な趣向を税金を使ってやったもの。だから、二の丸の大半はみかん園となって、蜜柑の植物園の趣だ。愛媛だ1の意か。


したがって、あれだけの資料を出しながら、ここに来ても二の丸の御殿としての文化、生活などの具体相はさっぱり判らない。宝の持ち腐れ。遺構とともにそれを伝えるのが活用だろう。こんなツマランコトをする金と暇があるなら、まっとうな方に回せよといいたい。


そういえば、墓も出ていたな。プロポーズにちょっと変わった趣向が評価されたのか。こんなこと選定委員のあの髪の長い男華道家やバイリンガルとかいう女優が知っての上ならたいしたもんだ。


一度見に行ったら。でもこんなものに金とられるよ。