愛媛県大洲城の武具櫓になまこ壁 | しもちゃんのブログ

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大洲市は大洲城の整備を進めているが、二の丸西曲輪の発掘で武者走りや武具櫓跡などを発掘している。


この武具櫓のあとから、方形と三角形の目釘穴をもつ板瓦が出土していてその一部に漆喰やその痕跡が残っていた。漆喰は瓦と瓦が接する目地の上や釘穴の上に限られていることから、これはナマコ壁に使われたものと想定された。


城の古図を見ると、御武具櫓の外壁にナマコ壁の状況が描かれており、古図と発掘が美事に一致している。大洲城でなまこ壁が描かれているのはこの櫓だけで、何か特別の扱いを受けていたものかもしれない。ナマコ壁は一般的には防火防水や匠意を目的に営まれるらしいがそれに相応しい扱いを受けていたかもしれない。


伝建などに残るナマコ壁は目地だけに塗るものが多いが、ここでは釘の上全てに饅頭型漆喰を被せており、意匠はいっそう賑やかである。方形板瓦では4ヶ所、三角板瓦では三箇所の饅頭がのっている。
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三角形板瓦

左辺と上辺の目地に漆喰の痕跡、左上隅に目釘穴、右端と下端の白く丸い漆喰は釘の上に乗る意匠