国史跡愛媛の河後森城の植生調査、景観整備がどんどん行く、美事な紅葉をみよ | しもちゃんのブログ

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河後森城を抱える松野町教育委員会は城内の景観整備と植生調査をずっと続けているが、その成果がようやく実を結び始めた。


なんせ自然相手のことであるから、その生命力に合わせて進めるしかないので、時間がかかる。まさか植木屋で買ってきて植える訳にもゆかないしね。


河後森城の景観整備の一つに自然群落の育成がある。5月ごろのオンツツジ、11月の紅葉、2月ごろのヤブツバキである。先行してオンツツジの育成があり、これは相当進んだ。


今の見頃は紅葉。本郭のすぐ直下の城道(発掘で検出)沿いにおおよそ100m弱に紅葉が続き、その合間には子紅葉も育っている。写真を御覧あれ。
しもちゃんのブログ 11/26日に公開で植生、環境調査が行われ、松山からも結構参加する。話し合いでもいろいろ意見が出され、次から植生と関連させて、その時期のこの山でとれる可食植物を一品は食べてみようと言うことになったなど面白い。


景観整備の本来の目的は、史跡がよういに理解できるようにすることである。城の場合、ややもすれば郭単位を見せてお終いという微視的視点ですませられていることが多いが、一方文章では総合的なことを書いてチグハグニなっていることが多い。


城は構造的、機能的なものであるから、鳥瞰的に一望において捉えられる視点場を意識的に設ける必要jがある。


ここにおいても、本郭が絶好の視点場であり、ここからの眺望を重視してきた。馬蹄形に展開する中心高所が本郭でそとには蛇行する広見川を挟んで松野の里山が一望でき、内には馬蹄の右先端の防除施設(西10郭)は整備も終わりが指呼に捉えられる。一方左先端の新城はこれだけオンツツジの育成に力を注ぎ成果を挙げてきたが、これからは郭としての整備が待っている。
しもちゃんのブログ 本郭から城外を眺めたところ。

しもちゃんのブログ こちらは城内を見たところ。右に見えるのが西10郭の馬小屋(休憩施設)。左が新城であるが、まだ自然の山みたいなので、郭の平坦部や切り岸が見えるようにすると防除施設の配置と機能がみえる。その間は、進入路になっているのだが、人工林が繁茂してそれが見えない。これもこれからの課題。真夏は葉が茂ってもっと判りにくい。

まあ、皆さん、紅葉見がてらに、一度のんびり登って下さい。


このほか、城内の植生調査も進めている。これはよくやられているように、植物学的調査ではなく、城を里山として、土地の人々がどのように植生とかかわってきたかを明らかにすることを主目的にやっている。

季節毎に食す、見る、遊ぶ植物をピックアップし、実際この土地の人がどのように関わったかを掴み、それにともなう土地の先達の悲喜こもごもを追体験し、郷里への思いを高めようとするものである。

これについては何かの機会に。