新財団の申請締め切りも迫り、各地で新しい公益財団法人がぞくぞく認可されている。認可は国と県などでなされるが、どちらかと言えば従来からの関係で県認可財団がよく認められている。
文化財関係も例外でなく、(公財)と社名に冠をうった(公財)○○県埋蔵文化財センターなどがその例である。愛媛県で言えば公益財団法人愛媛県埋蔵文化財センター、松山市では公益財団法人松山市文化・スポーツ振興財団埋蔵文化財センターとなっている。
愛媛では今年から両財団が連携して松山市考古館を会場として「古代伊予発掘まつり」なる展示会を始めた。展示会は前期後期に分れ、後期は県埋文の発掘品が展示されていた。
その一貫として「記念講演会」なるものが企画され、その旨が例のA4版チラシに記されていた。記念切手大位の大きさの案内であるから、どうでもいいのかもしれないが、驚いたことに演題は「私と発掘2」と記されているだけで、内容がまったく示されていない。講師の昔話や漫談でも聞いて貰おうという試みなのだろうか。
展示見学のついでに講演会を覗いてみたら、テーマは「廃屋儀礼」という、極めて真っ当な考古学に関する話で、漫談とはほど遠い。この講師は声が掛ればどこにでもすっ飛んでゆく、○者や○人のような奴かと思ったが、少し安心した。
講演冒頭、講師が聴視者に「今日は何の話を聞きにきましたか」と問いかけていたが、皆キョトンとしていた。当たり前だろう。講師の話に依れば公式には今、県が執行している遺跡調査について話してくれとの要請であったから、準備して、こうしたテーマになったということだそうだ。
では、公文要請とは異なるあの公式プレゼンであるA4ちらしの「考古学とわたし」とはだれかどこで勝手に造ったのだろうか。講師にはそうした演題とプレゼンになることは全く連絡はなかったそうだとのことで、そちらの世界には暗いが、常識では打ち合わせの上、一般にも知らせるのではないか。
一般の方もそれを受け、自分の興味や知識に掛け合わせ、参加意識を高めて出席し、講師との一種のバトルの上で質のいい講演会がなりたつのではないか。
この情報(内容)を知らせないこのチラシは講師と視聴者をバカにしていますね。
公益財団法人になるということは、国民に向き合って、国民の利益に貢献するというのが狙いではないのかね。再教育がいるんではないか。
お客に具体的なメニューも提示せずに食堂をやってるようなものじゃないか。新規の上質の客の開拓なんて望めないね。下手すると○○○○ぞ。