宇摩向山古墳の石室は一体つくりかな | しもちゃんのブログ

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昨年国史跡となった愛媛県四国中央市宇摩向山古墳は7世紀前半の古墳終末期の四国最大の方墳である。


その埋葬施設である横穴式石室も大石を使ったいわゆる巨石墳でその規模も四国最大でしかも同じ方向を向いて2石室がある。


一墳多石室は伊予の古墳の特徴でもあるが、それが墳丘造成との関係でどのように作られたかは、良く判っていない。


それでも6世紀後半の例であるが、松山市葉佐池古墳では墳丘造成と石室の構築関係が判るようになった。


この古墳においても、調査前からの憶測であるが、まず2号石室と墳丘を作り、ついでその後1号石室と墳丘を継足した方墳にしたのではないかという考えが主張されたりもした。


その後の調査によって墳丘北側(石室入り口の反対側)に残る墳丘周溝が一直に作られていることからこの墳丘も一体計画で進められたのではないかとは想定されてきた。


今回入り口側前面の崖面の掃除を丁寧に行ったところ、まず墳丘地盤は両石室一体で造成されたことが明らかになった。その地盤造成後その上に両石室が構築されたことが見られるが、今のところ両石室は併行して作られた模様。


さらに正確を期すため、次年度も精査をつくすとのことである。

しもちゃんのブログ 墳丘地盤部の連続盛土