2001年の8月、秋田県の8市町村を会場にワールドゲームズが開催されました。

 

ワールドゲームズは、オリンピックに採用されていない競技の世界的な大会で、オリンピックの翌年に開催されています。

 

オリンピックが国の代表という概念が強いのに対して、ワールドゲームズはIF(各競技の国際連盟)の代表という意味合いが強い大会です。

 

 

 

 

私は1999年の4月から、このワールドゲームズの運営に携わりました。

 

私が出向したころの組織委員会は、各企業からの寄せ集め集団で、県庁、開催市町村、役員の企業からの出向がほとんどで、プロパーはほとんどいない状況でした。

 

役員さんたちも会議の日当が支払われるくらいで、ほとんどノーギャラで対応してくれていましたし、さらに自分の会社からスタッフを出向させている方もいました。

 

自分の会社で販売している車や事務機器などを提供してくれている方もいました。

 

このような環境の中で、出向1年目はN先輩とともに広報担当をさせていただき、印刷物全般、映像全般の制作と管理、プレス対応、広報誌の発行などを行っていました。本当に勉強させていただきました。

 

2年目の途中からは、開催市町村からの出向ということでべニューマネージャーとしてコーフボール競技の開催準備に携わりました。

 

3年目はいよいよ大会本番で、コーフボールは8月18日から22日までの5日間。

 

最終日の決勝は夜8時ころからの試合開始でしたが、この試合だけはチケットなしでも観戦できるようオープンにしました。

 

チケットを持たない方が口コミで100人くらい見に来てくれて、会場は立ち見も出るくらいでした。

 

あとで消防や警察、広告代理店の電通に怒られるかなと思いましたが、結果としては誰からも怒られることはなかったです。

 

というか、それぞれが忙しすぎてチェックできなかったんだと思います。

 

コーフボール競技がメダルセレモニーを含めてすべて終わったのが8月22日の夜9時半ころ。

 

その後、24日の昼ころまでかけて撤収作業を行い、本部へ移動し本部の責任者へ無事に終わったことを報告し、夕方に一旦帰宅したところでごはんも食べずに爆睡。

 

起きたら25日のお昼過ぎになっていました。

 

エアコンの無いアパートで20時間以上寝てました。

 

大会期間中はほとんど寝ていなかったこともあり、これだけ寝れたんだと思います。

 

この日の夜は自分の大好きなビリヤード競技の運営のお手伝いをしました。

 

どこの競技会場にも出入りできるAOC(組織委員会)パスを発行していただき、ビリヤード会場でお手伝いをしながら観戦もさせていただきました。

 

そして、8月26日の大会最終日。

 

特に予定はありませんでしたが、連絡調整係ということで本部へ出勤し、主に駅と空港、本部、閉会式会場の間を人や機材の輸送を手伝いました。

 

今考えると、綱渡り状態の大会運営でしたが、何とか乗り切れました。

 

すべて終わってからクレームが来たらどうしようと思っていましたが、コーフボールの参加国からクレームはなく、お礼のメールが届きました。これにはホッとしました。

 

大会終了後は、請求書と小口現金の精算、報告書の作成、その他の事務処理を行い、9月中旬からは休日出勤分の代休消化をさせてもらい、10月上旬に出向元へ帰りました。

 

みんなの協力があって、ここまでできたんだなと感謝の気持ちでいっぱいでした。

 

あれから20年が過ぎましたが、あの時のメンバーとは今も連絡を取り合っています。

 

今思うと本当にいいメンバーだったし、いい経験をさせてもらいました。

 

公務員をしていて、国際大会の運営の経験を積むことができるとは夢にも思いませんでした。

 

いろいろな方との出会い、仲間との友情、たくさんの協力をいただいたことなどを胸に刻みながら、今の仕事を頑張りたいと思います。

 

20年前、お世話になった皆さん、本当にありがとうございました。