知り合いの会社社長から届いたハガキ・・・「今までご愛顧いただき・・・」・・・。
内容は事業や機材を同業者へ譲渡し、自主的に会社を清算するという内容。
以前から話しは聞いていたがいよいよその時が来たようだ。
もう10年近く前になるだろうか、その社長の講演を聞く機会に恵まれ・・・それからは時々メールで情報交換をしたり、年に1,2回は東京や横浜でご飯を食べながら話しをした。
社長の話しでは「今の仕事に未来はない・・・このままジリ貧になっていくより、ある程度利益の上がっているうちに清算して、新たに事業を起こすことにした」とのこと。
この決断には勇気が必要だったことだろう。
従業員のこと、顧客のこと、仕入先のこと、金融機関のことなど、立ちはだかる問題は山のようにあったはずだ。
しかし、その仕事もさりげなくやってのけ・・・3月末日で会社を清算したようだ。
たぶん・・・半端ではない忙しさだったと思うが、普段はあまり忙しいようには見えなかった。
それでいて、いつもと同じような感じで、普通に接してくれた。
これからは、少し充電期間を設けて、新しい事業に着手するらしい。
いつもにこやかで、いつもどっしり構えていて、ときどきボケてみたり・・・。
そして、従業員の面倒をみて・・・社員全員の再就職の世話をしたらしい。
偉ぶらず、誰とでも気さくに付き合い、時に本音を語り合い・・・社長とはこれからもいい付き合いを続けていければ・・・と思う。
社長の気持ちを思うと、会社を清算することにより、自分を信頼して付いてきてくれた社員との別れが一番つらいのかもしれない。
いつも・・・社員あっての会社が口癖だったから・・・。
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