私が2週間夏休みを過ごしている、隣国ドイツのリューゲン島にはドイツの歴史を感じさせる建築物がある。
プローラの巨人と呼ばれる
一棟500mの長さのコンクリートのビルが8つ連なる巨大建築で、1936年から歓喜力行団(国民に余暇活動を供給した組織)が巨大保養施設として建設を進めたもの。
それぞれのビルは全く同じ形をしていて、20,000人の労働者が同時に休暇を過ごせるようにと計画されていたけれど、1939年の第二次世界大戦開始により中断されたため、本来の目的では使用されることはなかったそう。
建物は海岸沿いに4,5kmに渡って立ち並び、全室オーシャンビューという設計。建設開始から数えると87年もの間、廃墟となっている建物。
初めてこの巨大な廃墟を見たとき、ドイツの黒歴史の残存物だなと思って、嫌な感じしかしなかった。
でも、この建物が建てられた背景や、目的のほうに視点を変えてみると、
1936年当時、
(その目的の是非はさておき)
✴︎市民が娯楽と保養を楽しめるように、海沿いにリゾートを建設する
✴︎高速道路を建設し、大衆でも買える車を製造する
✴︎市民がクルーズ船での旅行を楽しめるチャンスを作る
という発想ができたなんて、
凄いなって思った。
第一次世界大戦に負けた
ドイツは経済的にも
苦しく、人々も絶望していたはず。
そんな中、映画館建設などの娯楽や保養を人々に提供することで、明るい未来を予感させ、再び希望を持たせたことで、中級より下の階級層からあれだけ支持を得たんだと分かった。
絶対に許されることのないドイツの歴史を別の角度から見ることで、学べることが沢山あった。
何事にも多面性があるんだと感じた出来事。
物事を一つの角度からだけでなく、色々な角度から見て、考えることが大切だなと、この巨大な廃墟を見ながら改めて感じた。
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