飲食店(カフェ)をやってみて、「常連さんほど有り難いものはない」とつくづく思います。
そして、店の中にしっかり自分の居場所(勿論、席だけのことではありません。)を確保されている常連の方の姿を観るにつけ、大変おこがましい言い方になりますが、「この人達は幸せだなあ。」と思うのです。
多分、常連さんの多くは、たまたま、あるいは人に聞いて この店(カフェ・プーランク)に来られ、気に入られたので、足繁く通っていただいている方達で、今後もネット情報等で、あれこれ比較してまた違うお店に…という感じはありません。
要は、非常に「落ち着いて」店を利用されているのです。
かたや、雑誌やネット等で常に新しい情報を求め、次々と行く店を変えておられるような方も少なくないようです。
それは、一見、「賢いやり方で得している」ように思えますが決してそうではありません。
カフェというのは、ドリンクやをスウィーツを提供する場である以上に、店の雰囲気、お客様と店の繋がり、またお客様どおしの繋がりなどが大きな意味をもつ場所です。
いわゆる「モノ」に対して「コト」のウエイトが大きい場だと思うのです。
ネット等で比較出来るのは、やはりどうしても「モノ」の値段や目新しさだけになってしまいがちです。
常に情報を比較していると、結局「行きつけの店」というのに巡り合うことが出来ないのではないでしょうか。
それは、とても不幸なことです。
恋人や結婚相手に対して、同じこと(ネットで比較!)をすると、たちまち悲劇が起こりますね!笑
人生を楽しく(上手く)生きるために… ・外国語をひとつマスターする
・ ひとつ楽器を弾けるようにする
ということがよく言われていますが、「行きつけの店を作る」というのも大きなポイントだと思います。
少しばかり前の話ですが…
カフェ・プーランクでは、パンケーキにも力を入れている関係で、京都の「ホットケーキ(パンケーキ)が飛ぶように出る」という老舗喫茶店に行ったことがありました。
勿論、そこで、珈琲とホットケーキを注文したのですが、出てきたホットケーキは見た目も、味も今一つ。
その時は、何故、こんなホットケーキが飛ぶように出るのだろうか?と憤りに似た疑問がふつふつと湧き起こったものです。
しかし、数日たって、その店に居られたお客様のたたずまいを思い起こしてみるにつけ、こう思い直したのです。
その店に通っている多くの常連さんは、ホットケーキについてネットで味や値段を比較している訳ではなく、その店の雰囲気や、自分とお店の付き合いの~大袈裟に言えば「歴史」~をトータルにかけがえのないもの感じておられるのだ…と。
京都には、そういった店が多くあるように思います。
勿論、店側としては、「比較されないこと」に胡坐をかいて、努力しないでいい訳ではないのは言うまでもありません。
ただ、「比較」が過剰になり、店は常に価格を変え、新商品を投入し、それらをネットで発信し…
お客様は、目移り、目移りの毎日…
こういったスパイラルは、お客様にとっても店側にとっても不幸な状態と言わざるを得ません。
店を始めてみて、改めて自分にも近くにお気に入りの「行きつけの店」が欲しい!と思う今日この頃です。