絵本で、安心して気持ちが話せる「場づくり」の担い手を育む -154ページ目

絵本で、安心して気持ちが話せる「場づくり」の担い手を育む

~絵本で、安心して気持ちが話せる場づくりの担い手を育む~
NSプロジェクト代表
絵本道®マイスター
更家 なおこ

3.11から10年が経とうとしています。

これまでの活動をチラシや画像をもとに

ゆっくりと振り返ってみようと思います

 

絵本を携えて東北に向かったのは

一か月後

何か自分にできることをしたいと

集まってきた仲間とともに

「絵本でつなぐプロジェクト」が立ち上がりました

イラストは絵本作家にきまゆさんが描いてくれました。

 

全国から集まった絵本を仕分けして・・・

「これを読むとあたたかくなるよ」

「この絵本はみんなで読むと楽しいよ」

などと、1冊ごとに「気持ちシール」を貼りました

 

再開したばかりの仙台空港に降り立ちました

そこで見たものは・・・

仕事で10年通ったはずの土地があまりにも

大きくかわりすぎて・・・

声を失い、ぼんやりとたたずむだけでした

 

そのあと避難所で紙芝居を読みました。

集まってくれたお子さんは

ほとんど見ることもなく公園の方に走っていきます

起こったことを受け止める間もなく

大きく変化した環境にすっかり混乱しているようでした

 

無力感いっぱいになりながら、それでも1冊

絵本を読むと、一人の女性がこんなことを

伝えてくれました

 

「いいわね、絵本を読んでもらうって。こんなに

静かにお話を聞けたのは久しぶり。

こころがざわざわして、とても今文字を読むような

心境じゃなくて。

絵本はいいわね。それ、良かったらくださるかしら。」

気が付いたら、絵本を一生懸命見ている大人の

姿がありました

「息子の絵本が全部流されちゃったから、絵本を

持っていってやりたい」

「おばあちゃんが避難所で寝てるうちに、一言もしゃべらなく

なったから心配。絵本を読んだらしゃべってくれるかな。」

そう言いながらも

「あ、これ小さい時読んだな。」

「家にもあった絵本だ。」

と、楽しそうに絵本を探し続ける姿が・・・。

 

その時、私は知りました。

「今、一番絵本を必要としているのは

気持ちの整理がつかず、落ち着かなくなって

いる大人なんだ。」

全国から集まる絵本もどんどん増え

何度も被災地に向かっているうちに

大人向けの絵本ワーク」をはじめるようになりました。

 

やがて避難所から仮設住宅の集会所におうかがいする

ようになり、宮城から福島にも足をのばしていきました。

 

「絵本を使った大人の居場所づくり」について

YouTubeでもお伝えしています。