『思い出のごちそう』聴かせてもらうと…
まだ小学校に上がる前のこと。
小さなころからぼくは、偏食だったと聞いている。
何か一つ気に入ると、もうそればっかりを繰り返し好んで
食べ続けた。
その一つが「たまごかけごはん」だった。
子ども用のお茶碗によそった
ごはんの上に、たまごをのせて食べるだけの
シンプルなもの。
といっても、ぼくはたまごの白身特有の
ぷにゅっとした感じがどうも苦手なので、
のっけるのはもっぱら黄味だけ。
ぷっくりとつややかな黄味のドームが、
炊き立て粒粒の白ごはんの上にそびえ立つ。
そこに少しお醤油をかけて、
お箸でぐちゃぐちゃに混ぜて口にかき込んだ。
そんなことを、毎日何年もやっていたものだから、
とうとう病気になってしまい
泣く泣く親にやめさせられた。
今では旅館の朝ごはんで美味しくいただく事はあるけれど、
あのとりつかれたような情熱は、
なんだったのかなぁ。
こんなの聞いたら
明日の朝食べてしまうやろ~! と思いました。
