絵本で、安心して気持ちが話せる「場づくり」の担い手を育む -139ページ目

絵本で、安心して気持ちが話せる「場づくり」の担い手を育む

~絵本で、安心して気持ちが話せる場づくりの担い手を育む~
NSプロジェクト代表
絵本道®マイスター
更家 なおこ

くまにつなぐお話を伝え始めて

気が付いたことがあります

 

語られなかった物語を

ひとつずつ思い出していくと

その前後の様々な事柄が

浮かび上がってくることです

 

3.11から一月程後におうかがいしたその日は

震災後初めて飛行機が仙台空港に着陸した

日でもありました

 

到着すると、たちまちフラッシュがたかれ

沢山の記者さんが集まっているのが見えました

 

その時はじめて仲間が小さな声で

星野さんや・・・めちゃめちゃファンや・・・

とつぶやきました

 

機内には、野球選手と監督が同乗していたのです

 

仲間は高所恐怖症なので

フライト中の緊張とストレスで

なんにも見えていなかったのです

 

私もお世話になった方々がどんな状況なのか

現地のことで頭がいっぱいだったので

飛行機内を見る余裕はありませんでした

体格が良くて、同じような服装の人がたくさんいるな

とぼんやり思ったくらいでした

 

空港に近づくにつれて

すっかり変わってしまった街の色に

驚き、息をのみました

 

仙台空港は出口付近以外が全て板で

ふさがれていました

 

仲間と合流し、車で移動しはじめると

すぐに、滑走路以外のところにも

小さい飛行機がぽつんと不自然な形で

残されている様子や

避難所に行くまでの間

通い続け見慣れた風景が

根こそぎ変わってしまっていることに

愕然としました

 

おうかがいし、何かをするということは

受取った何かを他の人に伝えるということと

つながるのかどうか

 

その時は全く視野に入っていませんでした

 

今でも迷い悩むことは多いのですが

それでも、何も伝えないより

語る選択をしたい、と今は思います

 

その後、私達は彼と出会います

※「くまにつなぐお話」

震災後10年でわたしが見聞きし、くまに伝えるお話

 

※「くまに聞いたお話」

くまが旅で出会った人についてわたしに語るお話。

(絵本教室の生徒さんが絵本を創作する前と後の変化)