あれから15年
一か月後に現地入りして驚いたのは
絵本に反応してくれたのは、大人だけだったこと
どんなに物がそろっても、こころが復興しないと
何も動けない
こころを整えることの大切さを痛いほど感じました
絵本の場を必要としてくれている限り、届け続ける
そう決めて南相馬に通い続けた日々でした
「どこか遠い所のお気の毒な方のために、よくやるわね」
「お金持ちのすることなのに、なんであんたがやってるの」
あの頃、故郷の知人や親しい人からよく言われました
こんなに多くの方々が被災しているのに、私が行って場をつくるだけじゃ全然足りない
そう思って絵本を創りました
開くだけで、「今の自分の居所」に気付ける絵本
あまりにも厳しい状況に陥ると人はこころが迷子になります
そんな時、
「うちはまだましなので、他の方に行ってあげて」
東北の方の謙虚な気質もあって
誰もつらいとか苦しいとか言わないことに
強い危機感を持ちました
そうだ! 何も言わなくても、お互いにケアできるツールがあれば…電気も特別な場所もいらないツールがあれば
そう願って絵本「道しるべ」をつくりました
それが東北の新聞に掲載されて、福島から石巻、塩釜など
各地で絵本の場づくりが展開しました
こころの事をもっと知りたいと、東京で講座を受講している時、被災地を故郷に持つ方と知り合いました。
その方のご依頼から、東京で絵本教室も開催しました
すると被災している、いないにかかわらず
みんな人生の大切な節目などの思いを
絵本づくりで表現することで、こころが整理できると
知りました
絵本作りを通して、今の自分の居所が分かり、しっかり未来を
選択して次のステップに向かっていきました
そんな生徒さんの一人カナさんは、故郷が被災して
がれき撤去など、東京から毎週末
夜行バスに乗ってボランティアし続けていました
その貴重な経験で得たのは
「バケツリレー」
背の高さや腕の長さなど、様々な人が
どう並んで、何をすればスムーズにリレーできるのか
大切なポイントを楽しいクイズにしました
カナさんはとても小柄なのですが、狭いところにもぐったり
自分の特性が現地で大変活きた経験を話してくれました
そこで物語の中には、どんな状況でも
誰でも何かお互いに役立つことがある
という大切なメッセージを入れました
荒浜地区(亘理・山元町)で研修した際には
この絵本を教材にして全員にお渡しすることができて
本当にありがたくうれしかった
みなさん、夢中になって絵本を読み、ワークショップを
楽しみ、何より生徒さんの絵本が役立つことがありがたかった
その後、東京豊島区や板橋区、神戸大学などでも防災の絵本として活用し、一昨年は灘区の鷹匠中学でもみんな使ってくれました
この15年いろんなところに行って
たくさんの方と出会い
多くの仲間と共に
かけがえのない経験と学びを得ることができました
この感謝を次のステップに!







