菜摘さんは成人式をおえたばかり、新成人です。初めての下北沢RHAPSODYへ。

一番右が菜摘さん。なんでも奈良ゆいさんとは大学の同級生で新成人仲間だとか。ちなみに、この時点では、菜摘さんとNakanoまるさん以外初見だと思っていたのだが、実際には初見は奈良ゆいさんだけでした。中村早紀さんは一曲目を、Hinakoさんは最後の曲を覚えていた。まったくねえ、女性演者のビジュアルに関心が薄いから、忘れちゃうんだよねえ。

100円✕10枚のチケット込3000円。ギネスは600円。あとで緑茶400円を追加。スナック菓子はひとつサービス。

出番は中村早紀さん→菜摘さん→奈良ゆいさん→Hinakoさん→Nakanoまるさんの順。トリのNakanoまるさんにあわせて集まって来た常連さんが十名近く?ここだけ団体行動臭が漂いましたが(内輪のコールアンドレスポンスとか)まあ彼女もイメチェンをはかりながらも脱皮にもがいてる時期だから、そこはそっとしとこう・・・

さて、菜摘さん。ギター弾き語り。いきなり「60℃の恋してる」→強弱とか張り上げる声と囁く声の落差とか、泣きの一歩手前で踏みとどまってみせ決してわめかないところとか、全体に抑制が効いてて、まあ気持ちよく聴けること。歌詞にも夾雑物がないからね。それにいわゆる「等身大」に甘んじる気がさらさらないのがいい。やっぱり歌はエンターテイメント、お伽噺であり、かつ祈りでもある。演者さんの自己主張に過ぎない「等身大」なぞ、弁論大会でやればいい。

他の楽曲もね、成熟度の高いとは言えない「蛍」も含め、ちょっとこれは全シンガーソングライターが嫉妬するレベルじゃないか。歌ってる本人を引き立たせ、かつ楽曲の心地よさも印象に残るのだから。

MCがもうね、てっぺいさんやミュージシャン仲間の描写が的確で、彼らが真似する菜摘さんを本人が演じてる感があるんだけども。(詳しくはネットで検索!)

「同級生で新成人の奈良ゆいさん」「顔面偏差値の高いHinakoさん」共演者紹介もここまではよい。「ベテランのお姉さんたち」オイオイ!喧嘩売っとんのか笑→トリのNakanoまるさんが自己紹介で「ベテランのお姉さんです」とやって笑いをとってたわけで、やっぱりなかなかの菜摘語録なわけで笑

しかし、これだけニクメナイ空気感醸し出しちゃうのって、スター性と言えるのかもしれないね。

菜摘さんは、グラビア的美形ではない、アイドル的かわいいでもない、フェロモン系でもなければロリでもない、あらゆる「消費の対象」的若い女性のカテゴリーに一切当てはまらない。それなのに、そこにいる存在感自体が生命力をみなぎらせていて、日本の若い女性ってこうでなきゃ!と思わせるものがある。意識してやってのけてるのならたいしたものだし、意識せずにやってるのなら、本人曰く「十代でなくなることの恐怖」が、なにかを失いかねない直感を意味しているんだろうなと思わせる。

でもだいじょうぶ、きっと三十になってもいくつになっても、その生命力がただちに枯れるわけではない。

たいせつなことは、いまのまんま、殻を被ったり、型にはまろうとしないことだと思うな。

終演後の物販で「60℃」のCDを500円で購入。二枚目なんで、贈答用にサインだけ入れてください!とお願いしました。てっぺいさんは彼女を「コミュ障」と言うけど、毎度物販によるたび、普通に会話してるんで、無駄にハイテンションな嬌声が上がるってことはないけど、過不足ないやりとりできるんで。むしろ、こちらが適切な感想をぶつけられずにいる。でもあのたたずまいにふれたらペラペラ言葉を投げるのがなんだか薄っぺらい行為に感じられるからね。

最後に、あらためて、成人おめでとう。またのライブ告知を待ってます。