皆さんもご存知のように、昨日とんでもない大ニュースが世界をかけめぐりました。

鳥山明、死去――


ジャンプ黄金期、ぼくはずっとリアルタイムで読んでましたからね。
もちろんドラゴンボールも初回から最後まで全部読んでました。

とはいえ、ドラゴンボールや鳥山明はふつうに好きでしたが
単行本を買うほどってわけではなかったですし他にもっと好きなマンガもいろいろありました。
彼に対し特別好きというほどの感情は持っていませんでした。


……そんなぼくですが、昨日の訃報を聞いて
想像以上に大きなショックを受け少しビックリしています。



ドラゴンボール終了後からは半分隠居のような形となり、
マンガの長期連載もしなくなりましたし
アニメとして復活したドラゴンボールの続編もぼくは観てませんでした。
ドラクエなどキャラクターデザインや短編などで見かけるので
常に存在は認識していましたが、「元気そうでよかった」と思ってたくらいの感じです。



訃報が出てから、Twitter(X)でいろんな方の言葉を見まくりました。
同業であるマンガ家の方はもちろん、アニメやイラストの道に進んだ方や
少し畑は違うけどクリエイティブな仕事をしてる方など、
もう本当にたくさんの人が「影響を受けました」と語ってました。

彼があの時代にマンガ界に持ち込んだクオリティは
「突然変異」のようなもので、当時では考えられない
表現や見せ方のできる「まぎれもない天才」だと
数え切れない人の焼損の言葉が並んでいました。

それは日本だけでなく「AkiraToriyame」がトレンド入りしてたように、
世界中の人たちが思い出を語り故人を偲んでました。


有名な話ですが、鳥山明氏は名古屋で生まれ育ち
プロになってからもずっと愛知県に住んでいます。
(東京に行かせないために作られたという「鳥山ロード」はさくまあきらのホラ話です)

彼の住んでる場所はわりと有名なのでだいたいわかりますし、
ぼくの生活圏からもそんなに離れてるわけではないこともあり
「地元の超有名人」として鼻が高く、なんとなく誇らしい感情を持ってました。
ぼくの功績はなにもないんですけどね(笑)

彼の住んでるエリアは名古屋市にほど近いのですが
田んぼや畑が広がる「よくある郊外」という感じの田舎です。
ぼくもその隣の市に一時期住んでたので景色が似てて、非常に親近感を感じます。

そんな場所で、住みづらくなるのを嫌ってマスコミへの露出も顔出しもしなくなり
死ぬほど大金を持ってるでしょうにわりと庶民のような暮らしをしていたと聞きます。

ジャンプ公式サイトに掲載された、連載当時から「友人」としてつきあってきた桂正和氏のコメントを読む限り、本当にそのへんにいるような
「いつも楽しくてすごくいいヤツ」だったというのが伺えます。

幸運なことに本人と会ったことがあるという方も、
すごくいい人だったというエピソードが山のようにTwitter上にあふれてまして
なんかそれを見るたびに嬉しく、誇らしく、そして悲しくなりました。

まだまだこの世にたくさんのものを残してほしかったなぁ……


これは先生行きつけの店に飾られてる、連載前(!)に描かれ贈られた悟空です


いまも世界中から追悼の声が届いています。
間違いなく、21世紀でいちばん有名な日本人かもしれません。
世界のサブカルチャーに与えた影響も凄まじいですし、
冗談抜きで国葬にしてほしいくらいだと思ってます。

Twitterで見かけましたが、ダヴィンチとかピカソとかそのレベルの"アーティスト"なんですよ。
後世まで未来永劫語られ続けるような「偉人」だと思います。
映像の世界では黒澤明がいまだに名前が出ますし影響を受けた人もたくさんいますが、
それ以上の存在になったのではないかとぼくは思ってます。

国葬は無理だとしても、国民栄誉賞や文化勲章の授与を本気で検討してほしい。
それくらいしないと日本の恥ではないかと思います。



……いやー、ホント悲しいですね。

心からお悔やみ申し上げます。




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