昨日の夕方、衝撃的なニュースがありましたね。

先月まで放送していた秋ドラマ「セクシー田中さん」の原作者である
芦原妃名子さんが遺体で発見されたという報道でした。

漫画『セクシー田中さん』作者・芦原妃名子さん死去
28日夜に行方不明届

1/29(月) 18:51配信

 漫画家の芦原妃名子さんが死亡したことがわかりました。警視庁によりますと、芦原さんをめぐっては28日夜に会社の関係者などから行方不明届が出ていて、29日になって栃木県内で死亡が確認されました。



 亡くなった芦原さんは漫画『セクシー田中さん』の作者で、2023年、日本テレビで放送されたドラマ版の脚本をめぐるトラブルをXで発信したことで騒動になっていました。

 日本テレビは、次のようにコメントしています。「芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます。2023年10月期の日曜ドラマ『セクシー田中さん』につきまして日本テレビは映像化の提案に際し、原作代理人である小学館を通じて原作者である芦原さんのご意見をいただきながら脚本制作作業の話し合いを重ね、最終的に許諾をいただけた脚本を決定原稿とし、放送しております。本作品の制作にご尽力いただいた芦原さんには感謝しております」としています。(ANNニュース)

引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/0147b7ec9cb82356d2f336ad53f00c0c7452e2dc


この件、2日前からTwitter(現X)に流れてたので
わりとリアルタイムで状況は把握していました。

が、まさかこんなことになるなんて……



ぼくはこの原作もドラマも観てないですし、
この方の他のマンガも読んだことがありません。

ですが人気マンガの実写化は常に改変との戦いであり
そのたびに心を痛め憤慨してきたという過去もありますので、
「だから言わんこっちゃない」とかなり脚本家と日テレにムカつきました。

けっきょくこうなったのって、もとを正せば
「原作に忠実にお願いします」という芦原先生との約束を破って
改変しまくった脚本しか出してこなかった日テレ側がダメなんですが、
それでも放送終了後までは先生も「大人の対応」をしてたわけです。

内心ではなにもかも公にして、ちゃんと作ってくれる人たちに
作り直してもらいたいほどの気持ちでなかったのではないかと思います。

でも、納得はできなくても脚本の手直しという形で
最低限のラインにまで持っていけたということもあったでしょうし、
なによりそんな裏事情を明かすべきではないということも
当然わかっていたんだと思います。



なのに。



すべては脚本家が、

「わたしの作品を、原作者がしゃしゃり出てきて
 めちゃくちゃにされちゃったわ…。
 ホント困ったものね。
 もう二度とこんなことが起こりませんように!」


という趣旨のインスタを投稿したところからおかしくなりました。
同業の脚本家や物書きの方が「ひどいですね!」みたいな同調のコメントをし
明らかに原作者を見下し、のけものにしたかのようなやり取りをしたわけです。

本人も見るかもしれない場所で。

くわしい裏事情など知らない多くの人は、この投稿を見ると
まるで原作者がドラマをぶち壊したかのような印象を持つこととなってしまいました。

原作の芦原さんからしたら、
約束を反故にされさんざん振り回された挙げ句必死で作品を守ったのに、
その大きな原因を作った当事者である脚本家本人が
まるで自分が悪かったかのような発言をしてる!
となったわけですよ。

裏事情を明かすべきではないのはわかってたでしょうが、
事の顛末を明かさないことにはわかってもらえるような説明ができません。
ブログにそれを詳細に明かすこととなり、日テレと脚本家の
原作者軽視であまりに不誠実な対応に大炎上となりました。

くわしくはググればたくさん出てくると思いますのでこちらへの転載は控えますが、
とにかく脚本家のあのインスタはひどいものでしたし炎上も当然だと思います。
言葉遣いこそ汚い言葉ではなかったですが、終始「原作者」呼ばわりをしてるあたり
「原作を提供していただいている」という感謝と経緯など微塵もないんでしょう。
出演者たちとの楽しげな写真をたくさんアップし、
ハッシュタグをつけたその出演者の名前やドラマタイトルはたくさん羅列しても、
芦原さんの名前は一度も登場してなかったようですしね。

コメント欄での同業者とのなれあいのようなやりとりを見せつけてることといい、
完全にあれはいじめと同じだとぼくは思いました。
しかも世間はそれが正しいことだと思ってしまいかねないやり方ですし。

極めて姑息であり、陰湿であり、傲慢です。

ちなみに芦原さんによると、一度も直接顔を合わせることがなかったとのことですし
そういう部分からも
原作の方へのリスペクトなどまったくない
んだということがよくわかりますよね。


散々言われてますのでご存じの方も多いと思いますが、
この脚本家は過去にも人気マンガの実写化で
設定を改変しまくって毎回批判されてるような人なので、
信念を持って改変をしてるのは明白です。

その時点で最初から「原作に忠実に」という約束を守るきなどないに決まってますし、
なんならこの人にやらせた日テレもそんな気はサラサラなかったということでしょう。

さらに言うならこのドラマのチーフプロデューサーも、人気マンガを改変しまくって
そのマンガ家は激しいショックを受け連載を中止した
……という物議を醸したドラマ化を手がけたほどの過去のある人だったりします。
今回と似たような話です。


日テレはなにを考えているんでしょうか?


もはや、原作者の要望はプロデューサーにも脚本家にも
最初から伝えられていなかったという
可能性すらある気がしてなりません。
「はいはい、わかりました。善処しますね(にっこり)」
と適当な返事をして、あとはなし崩し的に好きなようにやろうとしてたのかと。

ひどい改変をされて泣き寝入りをしてるマンガ家がたくさんいますからね。
日テレに限らないと思いますし、おそらく業界全体として
そういう改変をして制作するのが当然だという認識があるんだと思います。

「そういうこと言ってくる原作者多いけど、
 尺も違うしそのままやっても無理なのよねー。
 視聴者の好みもあるし、ツボもわかってるわたしらに任せてくれないと。
 言われたままやってたら絶対数字取れないって(笑)」


とか陰で言ってる絵が浮かびます。


……まぁ書こうと思えばキリがないのでこのへんにしときますが、
こんなやり方を続けていたら日本のドラマに未来はないと思います。
原作ありきのドラマ作りになってしまって、
もうオリジナルの脚本を書ける脚本家は絶滅しかかってるらしいですからね。
だからこそ原作のありがたみを感じなければいけないはずのに、
テレビ局が「原作を引っ張ってきてくれる」のが当たり前になりすぎて
「私たちがドラマ化してあげてる」と思い上がるようになってしまったんでしょうね。

ここからどういう展開になるかはいくつか予想が付きますが、
一つの流れとしてはマンガ家たちのボイコットがあるかもしれません。
リスペクトのない実写化はもう勘弁して欲しいと、
原作を提供することを拒否する動きです。

実際に完全にそうなることはさすがにないのかとも思いますが、
ある程度そうなって欲しいなと思ってしまいます。


自分たちが上だと勘違いをして原作を道具としてしか見なくなったのなら、
痛い目を見て自力で這い上がるべきではないでしょうか?
つまらない作品を連発し、スポンサーも付かず離職も増え給料も下がり、
地獄を見ればいいのに……と思ってしまうぼくはひどいですかね?

ひどいかもしれません。

ひどいかもしれませんが……



命があるだけマシでしょうに。



自力で物語をゼロから作れるようになるまで、
どれだけ苦労してでもその世界でやり続けてみろと。




……ホント、心底ムカついてます。



保身のテンプレコメントとアカウント非公開化といった保身ばかりで、
いまだにまともなコメントも発表しない日テレとプロデューサー、脚本家に。

謝罪したところで失われた命は返ってきませんが、
謝罪コメントや会見があったところで
そんなものはポーズでしかないはずですからね。
心の底では「めんどくせーなー」としか思わないはずですよ、こんなヤツら。
これまでの言動にすべてそれが表れてます。


「死ね」なんてひどいことは言いませんが、死ぬ気でオリジナルを作って見返すか
その根性もないのならとっとと足を洗ってほしいものです。

どんなにおもしろそうなドラマがやることになっても、
ぼくはこの2人が関わってるのなら
今後は絶対に観ませんので。



ふざけんなよ、アホが。




……つらつらと思ったことをただ書き連ねたので、醜い文章になってると思います。
すみませんでしたm(_ _ )m