STRATOVARIUS INFINITE
- Hunting High and Low
- Millennium
- Mother Gaia
- Phoenix
- Glory of the World
- A Million Light Years Away
- Freedom
- Infinity
- Celestial Dream
- What Can I Say?(Bonus Track For Japan)
欧州、南米を制覇したヨーロピアン・メタル・シーンの頂点、ストラトヴァリウス。
通算8作目にして到達した壮大且つ深奥なる音世界「インフィニット」。
フィンランドを代表するメロスピパワーメタルバンドの8作目。
6作目「VISIONS」同様ティモ・トルキ(Gt)在籍時代の傑作アルバムとして挙げられる。
母国フィンランドではチャート1位を獲得しバンド初のゴールドディスクを記録。
バンドの代表曲である「Hunting High and Low」を収録。
前作、前々作同様9分超えの大作曲がある。
メビウスの輪を2頭のイルカが潜り抜けている幻想的なアルバムジャケットは生と死を連想させ、物質的快楽で歪む現実社会と人間が本来あるべき姿を取り戻した幸福に満ちた社会を描きだしているという。
この美しいアルバム・ジャケットは『IRON MAIDEN』や『GAMMA RAY』のアートワークを手掛けた事もあるディレク・リッグスによるものだ。
今作は今までの作品と比べ曲の雰囲気が明るくなっており、シングルカットされた「ハンティング・ハイ・アンド・ロウ」は明るくキャッチャーで希望に満ち溢れた名曲だ。フィンランドのシングルチャートでは4位を記録した。
ライブでも定番なバンドの代表曲である。
雰囲気が明るいのはトルキが過去の精神的トラウマ(12歳の時に父が自殺)を乗り越えた事が影響しているのだろう。しかしトルキは後にメンバーとの不和で脱退することになるが・・・
2曲目「ミレニアム」は疾走パワーメタル曲だ。
3曲目「マザー・ガイア」は8分の大作バラードで、途中ピアノのパートがあったり様々な展開を見せる曲だ。
オーケストラや合唱隊を導入し大仰で壮大な雰囲気になっている。
地球上の人類が長い歴史から何も学んでいないことをテーマにしている。
4曲目「フェニックス」は疾走パワーメタル曲で、タイトルはトルキが参加した自己啓発セミナー『フェニックス・セミナー』が由来だ。
不死鳥を人間に見立て、自分を知り、人間誰しも生きている意味があり何かしらの役割を背負っていることを悟るものだと歌っている。
5曲目「グローリー・オブ・ザ・ワールド」も2、4曲目同様の疾走曲でイェンス・ヨハンソン(Key)のキーボードソロが目立つキャッチャーな曲だ。
6曲目「ミリオン・ライト・イヤーズ・アウェイ」はシングルカットされフィンランドのシングルチャートで14位を記録したミドルテンポ曲。
7曲目「フリーダムは」メロディが明るく希望に満ち溢れる曲だ。
8曲目「インフィニティ」は前々作「DESTINY」同様9分超えの大作で様々な展開を見せる荘厳な曲だ。
2003年公開の映画『スパイ・ゾルゲ』の予告編とTVCMで使用された。
9曲目「セレスチャル・ドリーム」は2分半のバラードだ。
オーケストラが穏やかで壮大な雰囲気を感じさせる。
ボーナストラックを除けばアルバムの幕を締めるのに相応しい曲だ。
今作は『ハロウィン』や『ソナタアークティカ』などのメロスピ型メタルが好きな人達には必ず聴いて欲しい傑作名盤だ。
好きな曲ベスト3
Hunting High and Low
Glory of the World
Celestial Dream