今日はコミュニケーション能力についてお話ししましょう。

以前も取り上げたことですが、非常に大事なので再度取り上げ

ました。

 

良く幼児の本では「ご飯をまんまと言ってはいけない」とか、

「幼児のうちからきちんとした言葉使いをさせましょう」などと

書かれた本がありますが、私はこれよりもっと大事なことがある

と思います。言葉使いは直せば直りますが、能力につながる

会話の仕方は直して直るものではないと思うのです。

 

 

 

 

それがコミュニケーション能力。言葉使いではなくコミュニケー

ション=意思疎通、意思伝達の能力です。本当にこれが学校に行き

出すと、成績などに大きくかかわって来ると思います。

 

つきつめた言い方や神経質な子どもになってはいけないのですが、

幼児の場合、よくこんな事があります。

 

例えばお子様が画用紙に絵を描いていたとします。

ママ「何書いているの?」

子供「公園」

ママ「これはだれ?」

子供「今ぶらんこ描いてるの」

ママ「だからこれはだあれ?」

子供「もうすぐ描き終わるから待って」

 

ここでいけないことが2つあります。おわかりでしょうか?

1つは子供はママの質問に答えていません。これは自分の

言いたいことを言っていることになります。

 

答えは「○ちゃん」とか「お姫様」など、本当に描かれた人の

ことを言うべきです。「正確に答えることができる」ということ

は、「質問の意味がきちんと理解できている」ということです。

 

この質問の意味がきちんと理解できていなくて、答えられない

場合もあります。お年寄りとお医者さんの会話でもよく見かけ

られますね。お医者さんが何度もなんども同じ質問をしている

ような時です。これはほしい答えが患者から得られないからで

す。ピントがずれてるんですね。

 

そしてもしお子様が、質問の意味が理解できないのであれば問題

です。よく注意してみてあげましょう。またこれらをなおざりに

していると、ピントの合わない会話をするようになり、テストなど

でもどこが質問のポイントかわからず回答してしまうようになり

ます。

 

自分の言いたいことではなくて、「きちんと答える」ということを

教えてあげましょう。

 

2つめは自分本位になっているということです。これは協調性や

社会性の発育不全になり、誰かに何か習う場合「相手に合わせる」

ということを学ばさなければなりません。

 

学校で先生が質問している時、自分のやりたいことをやり、「学

ぶ姿勢がない子供」になってしまいます。何かを学ぶ時、大抵

「先生」という役割の人(場合によってはパパやママ、おばあち

ゃんおじいちゃん)がいて、その人とスムーズにコミュニケー

ションがとれないと、教育は成り立ちません。自分本位で相手の

言っていることを受け入れられないと、コミュニケーションが

止まってしまいます。

 

大きくなってコミュニケーションをとる時、友達同士ならフィフティ

フィフティの関係です。それでも待たせたり、自分の言いたいこと

だけを言っているようでは、お友達に嫌われます。ましてや先生や

目上の方との会話なら、ため口でしゃべったり待たせたりするのは

いくら小さくても失礼です。

 

コミュニケーションをとるというのは単に会話だけではなく、態度、

物腰も重要です。本当に礼儀正しいきちんとした教育を身につけさせ

てあげたかったら、協調性も会話を通して身につけてあげましょう。

 

そしてそれらが自然と会話や態度に出るよう、日常生活で教えてあげ

ましょう。外出先や誰かが来たときだけ「こうよ」と言って注意して

も、効果はありません。

 

最後に1番大事なことはその「元になっている」「お手本」になって

いるのがパパやママの会話です。ピントはあっているでしょうか。

子どもに質問された時、「後で」ばかりになってお子様を待たせたり

していないでしょうか。

 

神経質になることはありませんが、大人でも質問の答えをもらうまでに、

待たされたり、ピントの合った回答がもらえず、何度も聞きなおさな

ければならない人が結構います。

 

もし電車に乗られることがあれば、今日のメルマガのことをちょっと

頭に入れて人の会話を聞いてみてください。質問の答えになっていな

いのに会話が続いている、若い学生たちなどがよくいます。今流行って

いる「おバカキャラ」のタレントなどもそうです。答えもめちゃくちゃ

ですが、その会話の成り立ちも意味不明な事が多いです。

 

何気ないことですがきちんとした会話、主語述語のある会話、ピントの

あった会話をお子様とするよう心がけてあげましょう。