前回のあがるという事の続きです。



前回は集中力がないという事を書きました。

そしてその集中力を欠く原因となるのが、
想像力です。


あがり症の人は別の角度から見ると、
想像力があるのです。


つまりすぐ悪い方を想像してしまう、また
それも瞬時に意識なく想像してしまうのです。


これは想像力がとてもあるという事ですね。



それに関する興味深い話が1つあります。


かりにその子をAちゃんとしておきます。

Aちゃんはとても良い子で、私は大好きでした。
小学生で美人でもありました。


そのAちゃんは全然あがりません。
そして舞台でも堂々と歌いました。

本当はピアノでしたが、とうとう発表会間近まで
練習せず、歌を歌うことになりました。
私が伴奏しました。


このAちゃん、発達障害のボーダーでした。
想像力がほぼなかったと思います。


だから舞台は怖くありません。
いくら日が迫ってきても練習もしません。



逆に舞台ではこんな裏の話を知らなければ、

「歌の上手な生徒さん」

とみなさん、ただ普通に思われたはずです。



舞台でも立派に歌い、堂々としていました。
これは決してバカにしているのでありません。
本当に良い子でした。


先にも書きましたが、あがる人は想像力があるのです。
これらは言い換えると予想していることで、

「危機から自分を守ろうとする本能が強い人」

だと私は思います。



あがりそうになったら、別の角度から見てください。

「私は想像力がたくさんあるんだ」

「良い想像より、悪い方の想像をしやすいから
 良い想像を意識してしよう」



後の方はある意味訓練だと思います。

オリンピック選手がやっている、イメージトレーニングも
これです。


あがる方は想像力がある、と自分を置きかえて考えてみましょう。