おはようございます。
今日でサンタパパの贈り物が最終回です。


このお話は子供のためというより、
「子供を持った親のために書きました」と
言った方が良いかもしれません。


そして私自身のかなえられない希望を書いた内容でも
あります。


娘たちがリヨンちゃんぐらいのころ、私は宿泊業を
始めたため、あまり娘たちにかまってあげられない
日々が続きました。


その中でも一生懸命自分なりに子育てしたつもりですが、
やはり「これでいいのか?」という自分への攻めの思いが
常にありました。


今思えば、完璧な子育てはありえず、また親も子供に
育てられて親になっていくのでしょう。でも人は迷い
悩みます。それは子供がかわいいからですね。



世界人類が平和で、世界中の子供たちが心優しく
育つように願います。


ちょっと年末の忙しいひと時、音楽を聴きながら
物語を読んでほっとしていただければと思います。


短いお話ですので、切れ切れになるとよさを失うため
できれば全部通して、今度は1度にお読みください。
お子様にも読んでいただけると嬉しいです。(^^)

サンタパパの贈り物 1
サンタパパの贈り物 2
サンタパパの贈り物 3

いずれ総集編も編集してみます。


それでははじまりはじまり最終回!



♪You were there -あなたがいるから- Libera





二人を乗せたそりが、パパのベットのそばの窓に
近づきました。


パパは眠っているようでしたが、トナカイに付けた鈴の音で、
目を覚まして窓の方を見ました。


「リヨン!!」


つらそうなパパが、出せる精一杯の声で叫びました。


「パパ、ほら、くまさん。ありがとう!リヨン、嬉しかった。
だからパパも早く良くなってね。絶対、約束よ!」



リヨンは思いっきりの笑顔で、パパにもらったくまのぬいぐるみを、
両手で前に差し出しました。



「リヨン…」



 おじいちゃんになったパパは、にっこり微笑みました。

 そしてつぶやきました。






「神よ、天使に会わせて下さって、ありがとうございます…」







「さ、リヨン、もう行くよ。誰か来る」


 
サンタさんが言いました。


二人を乗せたそりは、すうっと空の方へ消えていきました。 



パパは嬉しくてうれしくて、なぜだか涙がポロリとこぼれました。




その後、おじいちゃんになったパパの病気は、急に良くなりました。

それにはお医者様も驚いたほどです…。








暑い夏の日差しは、夕暮れから夜へと変わって行きました。





「サンタさん、ありがとう」


リヨンのベットで、ぬいぐるみのくまさんが眠っています。









いかがでしたでしょうか。

人間にとっての幸せとはなんでしょうか。


本当にほんとうに大切なものは、心と同じで目に見えず、
さわることも買う事も出来ないものではないでしょうか。



本日使った音楽のリベラの歌詞を見ていただけると、
この物語の意味や良さが、より分かっていただけるかなと
思います。


♪You were there あなたがいるから



それでは素敵なクリスマスを!