マイノリティ・ライツ 国際規準の形成と日本の課題 | 市民自治ノート - NPOまちぽっとから

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マイノリティ・ライツ 国際規準の形成と日本の課題

 

著者:  岡本雅享、上村 英明、窪 誠、朴金優綺、朴 君愛

発行:現代文化社 定価:本体4,500円+税

 

マイノリティ・ライツに向き合わない社会で、「多民族共生」や「多文化共存」社会は達成できない。

なのに、日本では「在日特権」や「アイヌ特権」などと唱え、マイノリティを攻撃する憎悪の扇動が横行している。

マイノリティ・ライツは人類社会の中で、なぜ必要とされ、どのように国際規準として確立してきたのか。

本書では、その確立に至った経緯と当事者の取り組みをあきらかにすることによって、日本の課題を考えながら、不当な言説や差別構造に対抗しようとする人々に、広くマイノリティ・ライツの正当性を主張する根拠を提供する。

 

目次

 

はじめに[岡本雅享・上村英明]

 

序章 民族とマイノリティ[岡本雅享]

第1部 マイノリティ・ライツ保障の起源――国際連合前史

 第1章 ネイションからマイノリティへ――欧州起源の概念[窪誠]

 第2章 民族自決の提唱と少数民族条約[岡本雅享]

 第3章 国際連盟におけるマイノリティ保護と日本 [岡本雅享]

 【コラム】 国際連盟と委任統治委員会、そして「先住民」[上村英明]

第2部 国際連合のマイノリティ・ライツ保障と日本

 第1章 国際連合の設立と差別防止マイノリティ保護小委員会の活動 [窪誠]

 第2章 戦後国際人権法におけるマイノリティ・ライツの確立と日本 [岡本雅享]

 第3章 戦後日本のマイノリティ・ライツ回避[岡本雅享]

 第4章 戦後日本の政治家・官僚の「少数民族」観――国会審議を中心に[岡本雅享]

 第5章 補完し合うマイノリティ・ライツの国際規準[岡本雅享]

 【コラム】世界会議の時代――ウィーン宣言とダーバン宣言[上村英明]

第3部 先住民族の権利

 第1章 先住民族の権利の特徴――集団の権利と歴史の権利(近代史の修復)[上村英明]

 第2章 国際人権法と先住民族――先住民族とマイノリティ[上村英明]

 第3章 日本社会は先住民族の権利をどう扱ってきたか――単一民族国家神話との闘い[上村英明]

 第4章 アイヌ民族と琉球民族の現状――多くの課題と多数者の義務・責任[上村英明]

 第5章 脱植民地化の文脈で法的拘束力と自己決定権を考える[上村英明]

第4部 マイノリティ・ライツ保障システムの強化

 第1章 21世紀における国連のマイノリティ・ライツ保障システム[岡本雅享]

 第2章 国連の新たなマイノリティ・ライツ保障システムの活用と実践[朴金優綺]

 第3章 国連女性差別撤廃委員会を通じて得たマイノリティ女性のエンパワメント[朴君愛]

 第4章 国連ガイドが提示する差別禁止とマイノリティ・ライツの新しい考え方[窪誠]

第5部 座談会 マイノリティ・ライツと日本の課題[上村英明・岡本雅享…窪誠・朴金優綺]

おわりに[朴金優綺・窪誠]