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次世代原発燃料HALEUで核兵器製造可能 不拡散脅かすと米科学者らがサイエンス誌に

 

産経新聞 2024/6/7

 

米マサチューセッツ工科大のスコット・ケンプ准教授ら科学者5人は6日、次世代型原発の燃料として注目が高まっている高純度低濃縮ウラン(HALEU)について、さらに濃縮せずに核兵器製造に直接使えるとし、国際的な核不拡散体制を脅かしかねないと警鐘を鳴らす論文を科学誌サイエンスに発表した。

 

天然ウランに0・7%程度しか含まれないウラン235を遠心分離機などで3%以上に濃縮すれば、原発用の核燃料になる。HALEUは濃縮度10~20%。米国が1945年に広島に投下した原爆と同様の威力を持つ核兵器は、濃縮度19・75%のHALEU1トン以下で製造できるという。

 

ケンプ氏らは、潜在的な核拡散やテロのリスクを強調し、米国がHALEUをどう扱うかによって世界の安全保障は大きな影響を受けると指摘。「適切な管理規制がないまま標準的な原発燃料になれば、他の国々が兵器使用可能なHALEUを入手し、製造し、加工することができるようになる」と訴えた。(共同)